活動レポート

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大阪コロナ重症センター支援  寺岡看護師によるレポート
up 2021.02.05

ジャパンハートは12/20〜1/15の間、大阪重症コロナセンターでの支援を行いました。

私は途中の1/1〜1/15まで支援に入り、新型コロナウイルスに罹患し、重症化した患者さんの看護に従事させて頂きました。

センターでは救急・集中治療の経験のある医師・看護師が大多数を占めており、開院後間もないながらも個々の経験や技術・知識を頼りに、手厚い治療がなされていました。

また、院内職員から絶対にクラスターを出さないという強い意識のもと、職場での個人防護具の着脱方法の徹底や休憩時間中のソーシャルディスタンスの保持など、感染対策も徹底されていました。

従事するスタッフ一人一人がプロ意識を持って患者さんの治療にあたっており、短期間でもその空間に身を置けたことは、一医療者としても大変良い経験となりました。

しかし、何よりも、実際にコロナウイルス重症例の治療に関わったことで、改めてコロナウイルスの恐ろしさを感じる機会となりました。

コロナウイルスに罹患し、坂道を転げ落ちるように病状が悪化して、今では呼吸器をつけなければ呼吸もままならない方
手厚い治療の甲斐なく、状態がどんどん悪くなっていく方
悪化はしないまでも、なかなか改善せず、呼吸器が外せない方
呼吸器をはじめとした全身の状態の悪化から、呼吸以外の状態も悪化してしまう方

もちろん中には元気になっていく患者様もいらっしゃいますが、
コロナウイルスにひとたび罹患し重症化してしまうと、これほどまでに治療が難しいのかと、改めてコロナウイルスの恐ろしさを感じました。

そして、状態が改善する・しないに関わらず、治療には必ず苦痛がつきまといます。

呼吸器をつけるということは自分のリズムや大きさで呼吸ができないということです。それがどれだけ苦痛を伴うかは、想像に難くありません。

治療のために気管に穴をあける方もいます。そうなると特別なチューブを気管に入れない限り、声も出なくなります。入れたとしても、元々のような綺麗な声は出ません。手がうまく動けば筆談や文字盤で意思疎通出来ますが、動かなければ自分の思いを人に伝えることはできません。筆談や文字盤でも、自分の声で会話するのとは比べ物にならないくらい時間も労力もかかります。

痰が自分で出せなければ、外から管を入れて吸引しなければなりません。出さなければ痰詰まりで息ができなくなってしまいます。鼻や口や喉からチューブを入れて、気管に届くまで深くチューブを入れられるというのは本当に辛いと思います。

ご飯を食べられる状態になければ、食べられるようになるまで、手足に針を刺して点滴をしたり、鼻からチューブを入れて胃に直接栄養剤を流し込まなければなりません。

先述したような辛い治療をしている中、きっと患者様ご本人も、ご家族の方も、互いのお顔を直接みて、言葉を交わしたいことと思います。しかしご時世、ご家族との面会は基本的にどこの病院も出来ません。お見取りも充分に出来ないことがほとんどだと思います。
センターでは携帯を持っている方のみ、ご家族とのビデオ通話をすることができましたが、いつでも好きなようにできるわけではありません。

どの病気もそうですが、コロナウイルスは特に、私たちを身体的、精神的に追い詰めてきます。しかしそれに対して充分な手立てがないのが現状です。

私は、この現状を実際に目の当たりにして、絶対に自分の家族にこのような辛い思いをして欲しくないと思いました。そして、自分も絶対に罹患するわけにはいかないと思いました。

この記事を読んだ皆様も同じ気持ちを抱いて頂けると嬉しいです。

そして、緊急事態宣言が再度発出されるなど感染拡大に歯止めがかかっていない昨今、今一度、ご自身や身の回りの方の感染予防について振り返っていただければと思います。

コロナウイルスで辛い思いを抱える方がどうかこれ以上増えないようにという願いを込めて、活動レポートにかえさせていただきます。
そして、その中で少しでも力になれるよう、引き続き支援を進めていきます。

国際看護師研修56期生
寺岡美咲

▼プロジェクトの詳細はこちらから
国際緊急救援(iER) | 新型コロナウイルスと闘う人々を支え、医療崩壊を防ぐ

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