活動レポート

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過酷だったなぁ

up 2022.09.27

8月に参加させていただいたクラスター支援、この一言に尽きます。

私は今、RIKAjobの災害支援スキームを通じて山形の病院で働いており、クラスター支援に参加したのは今回で2回目です。
2022年2月に初めてクラスター支援に参加し、その時は、多くの情報がある中で自分の中での情報整理や分析、理解、他社への伝達、それを踏まえた上で活動を行っていかなければならないことに対して、課題を感じていました。

スタッフが不足し止むを得ず陽陰介護する施設、陽性者が多発し混乱する施設、中々ニーズが見えてこない施設、虫問題が深刻な施設など、3日間で5施設介入させていただきました。

その中で、2つ目に介入した施設での活動について振り返りたいと思います。
今回、2つ目に介入した施設では、私が初めて初日から1人で介入した施設であり、勤務予定は「夜勤→明け→夜勤→明け→夜勤→明け」、怒涛の6連勤でした。

入所者様28名中20名が陽性で、スタッフの陽性者数も多数。クラスター発生前は入所者様をはじめスタッフも全員、日中は通所介護施設で過ごされていました。
そのため、居室内で隔離されている入所者様はもちろん、普段とは違う業務に加えて行った事のない感染対策、見えないウイルスへの恐怖から全身にアルコールを噴霧するスタッフや、ADLの低下した入所者様の対応に追われて機能していないゾーニング、、、現場は大混乱でした。

まずは前回の反省点を活かし、現場の混乱に飲み込まれないよう、情報収集から丁寧に行うように意識しました。ここで気づけた事は、入所者様・スタッフの陽性者数や残存スタッフ数の把握や物資残数、現場での動き、訪問看護ステーションや行政との連携など、すべき事が多い中で重要な部分の確認を行い、優先すべき事は施設としても情報整理につながる事です。

県全体で陽性者が多く、入院可能病院は中々見つからないため、救急搬送することも厳しい状況にありました。
酸素投与や輸液投与をしている入所者様がおり、入所者様の命を預かっていると言っても過言ではない環境下での緊張感や恐怖心、責任感は今まで感じたこと無い類のものでした。

2日目以降の勤務では、施設看護師が全員陽性となってしまった事で、日中も応援看護師のみとなり、施設スタッフと応援看護師での情報共有や連携が上手くいかず、双方にとってネガティブな部分が大きくなってしまいました。

そこで、施設スタッフと応援看護師の橋渡しになれればと思い、施設スタッフの話を傾聴することや応援看護師が困らないよう、入所者様の基本情報の整理や提示、業務スケジュールの整理などを行いました。
最終日までに施設スタッフ側から感染対策の確認やゾーニング変更の相談など、スタッフ間でグリーンゾーンを保てるよう、意見交換が見られるようになりました。
私個人としても上記以外に県やかかりつけ医、訪問看護スタッフとの連携等もさせていただき、学びの多い支援活動となりました。

「ついこの間まで元気に歩いていたのに、ベッドから起き上がれなくなってしまった」、「ADLの低下が著しく早く解除してあげたい」と話されていた管理者様から、施設全体の隔離解除、デイサービスの再開連絡が届いたときはとても嬉しかったです。

正直私は、偉大な先輩方の様な活動ができるのか、自身の無さから「ジャパンハートです」と名乗ることに後ろめたさを感じてました。
ですが、今回の活動を通して、自分にも出来る事があると実感する事が出来ました。

ジャパンハートの先輩方や施設スタッフの方々の協力があって解除に繋げれたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。

看護師 菊池 優希

地域医療・国際緊急救援事業部では自然災害発生時に被災地で活動を行う
災害ボランティアの募集を行なっております。災害支援経験や職歴は不問で医師/看護師等の医療従事者の他、一般社会人/学生等の非医療者からも多くのボランティア登録をいただいております。

12月3日(土),4日(日)災害ボランティア登録研修を実施します。
佐賀会場もしくはオンラインにてご参加可能です。
皆様も災害ボランティアの一員となって共に被災地支援を行いませんか?

▼災害ボランティア登録研修の申込はこちらから
「第10回 ジャパンハート国際緊急救援(iER)災害ボランティア登録研修」を開催します!

 

▼プロジェクトの詳細はこちらから
国際緊急救援(iER) | 新型コロナウイルスと闘う人々を支え、医療崩壊を防ぐ

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