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小林(岸川)看護師レポート/令和2年7月豪雨 緊急救援
up 2020.07.17

ジャパンハート国際緊急救援チーム(International Emergency Relief 以下、iER)ボランティア看護師の小林(岸川)真弓です。
前職はジャパンハートでSmileSmilePROJECTのスタッフとして5年間活動をさせてもらっていました(国際看護師研修期間を含む)。

7月に入ってから、九州は線状降水帯による豪雨が続いていました。
避難指示が出て、ヘリコプターで救助作業が続けられている映像を私はテレビで見ていました。

その時、長年iERボランティアを続けている奥津さんから「熊本の医療ニーズに対して医療者が不足している」との連絡を受けました。

”医療が足りないのであれば私ができる範囲でできることをやろう。”
単純にその思いだけでした。

出発は翌日だったので、すぐに必要なモノを買いにいき、早めに寝ようにしましたが、全然寝れませんでした。

熊本空港にてiERスタッフと合流です。到着したのは避難所となっている八代市総合体育館。避難所には被災者が約260名、身を寄せていました。ジャパンハートのボランティアは八代市の保健師さん、災害支援ナースと共に活動をしています。

小林(岸川)看護師レポート/令和2年7月豪雨 緊急救援

避難者は体育館での所在(番地)があり区画整理をされています。まずは誰がどこにいるのかを把握する必要がありました。

小林(岸川)看護師レポート/令和2年7月豪雨 緊急救援

小林(岸川)看護師レポート/令和2年7月豪雨 緊急救援

看護師は特に、ラウンド(見回り)中に気になった方や健康相談ブースに来られた方の観察を続けて、異常の早期発見や、受診の検討などを行っています。

救急車の搬送の際には病院まで付き添うこともあります。

私は尿路結石の悪化で強い痛みを訴える避難者の方の緊急搬送に付き添いました。搬送時、患者さんが「車も保険証も流れされて何もない」と話されたことには胸が痛みました。
その後無事に手術が終わり、退院して避難所へ戻ってこられた際、「あの時はありがとうございました。」と言って下さったことは本当に私自身も嬉しく思いました。と、同時に、その後も避難生活が続くこともあり不安がある様子でした。

避難所には、子どもから高齢者まで色々な世代の方が同じフロアで生活をしています。同じ地区の方も多く、コミュニティができているように感じました。体育館をラウンドしていると、避難者の方が「どこから来たの?」「お疲れ様です」「ありがとうね」と声をかけてくださいます。
そこからお話を聞いていくと、
「寝れない、雨の音を聞くと不安になる」「環境に慣れない」
「ヘリコプターで運ばれてきたから何も自分のモノがない」
「夜になると頭痛がする、、」「自分勝手ばっかり言って申し訳ない」
「家が何もない、でもこれだけ支援してもらってるんだからこれから頑張らなきゃと思うけどまだ。。。」
といった声が聞かれました。
安否確認をしている電話の話し声も耳に入ってきます。ニュースで故郷を失ったことを知り、泣き崩れている方もいると聞きました。

避難者の方たちは、前向きな気持ちと、不安な気持ちで、気持ちが複雑さを増しており、それは中長期的に続くと思われます。避難者の方々が話して下さったことがまだ耳に残っています。その時は本当にただ聞くことしかできない。それが精一杯でした。

「傾聴」は、話を聞きながら”相手の靴を履くような気持ち”で、寄り添う力が必要とされる看護師の大きなケアの一つです。

短期間しか滞在しない私たちは、 避難者、そして避難所を支えるスタッフの方等含め「当事者にはなれない」つまり相手の気持ちを全て理解すること(共感)は難しいということを自覚しなくてはなりません。

自分の在り方として、どうあるべきかが問われます。

”聞く姿勢”については、コロナの感染拡大防止対策により避難者の方との距離も離れたままなので、近づくこともできず、相手の表情をうかがうのは正直難しく思うこともありました。

言葉だけでなく目線や、手振り、自分の態度、存在そのものが避難所生活環境に影響すると感じました。

私は八代の地域の中で成り立つコミュニティにお邪魔させてもらっています。私自身が謙虚な姿勢を持ち続けることで、避難所の方が少しでも安心して過ごしてもらえれば、との思いで活動をしました。

小林(岸川)看護師レポート/令和2年7月豪雨 緊急救援

1週間の活動でしたが、本当に医療者として多くの学びを得ることができました。
正直家族に心配もかけましたが、感謝しています。

私の経験を次に派遣されるボランティアへ伝え、
これからも続く避難所生活を応援、支援していきたいと思います。

小林(岸川)看護師レポート/令和2年7月豪雨 緊急救援

ジャパンハート 国際緊急救援
International Emergency Relief(iER)
ボランティア看護師 小林(岸川)真弓

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