活動レポート

← 活動レポート:トップへもどる

【カンボジア新病院】新病院オープン~OG看護師として介入した2週間

up 2025.12.04

こんにちは。
私は去年までジャパンハートメディカルチームとしてカンボジアで1年間活動していた看護師で、今は鹿児島県の喜界島で働いています。
今回、OGとして新病院オープンのお手伝いのお誘いをいただき、10月31日から約2週間ほど、カンボジアで活動することとなりました。

日本では病院のマネジメントに関わったことはなく、ましてや新病院オープンに関わることは初めてでした。
私にできることはあるのだろうかと不安も抱えつつカンボジアに行くと、ジャパンハート医療センターで以前一緒に活動していた現地スタッフに出会い、懐かしさとともにとても心強く感じました。

【カンボジア新病院】新病院オープン~OG看護師として介入した2週間

ゼロから整える新病院の準備

10月31日、新病院開院式の直後に現地へ到着しました。
病院の建物は概ね完成していましたが、手術室や一部の病棟はまだ工事を続けており、薬剤や物品など医療や入院生活に必要な物が何もない状態でした。
11月7日の患者移動(ジャパンハート医療センターから新病院へ入院患者を移送)までに病院内部を整えられるよう、やることが山積みでした。

新しく購入した薬剤や物品の在庫をひたすら数えて各病棟に振り分けたり、
現地スタッフと話し合いながら物品の配置や必要な個数を考えたり。
実際にOGが患者役となって外来診療や入院の流れを確認したり、
スムーズにいかなかったところはとことん話し合ったり・・・

【カンボジア新病院】新病院オープン~OG看護師として介入した2週間

まだまだ工事の最中で、部屋の看板もついておらず医療機器も届いていないものがあり、最初はどこに何があるか、この部屋は何の部屋か把握するのに時間がかかりました。

そこで大きな病院で患者さんが迷わないよう、さっそく敷地内のマップや案内板を英語とクメール語で作成し配置。
文字が読めない患者さんもいることを想定し、わかりやすいイラストもつけて工夫しました。

また、ジャパンハート医療センターでは紙カルテを使用していましたが、今回電子カルテを導入するということで、カンボジア人へのトレーニングのサポートも行いました。
日本とは全く違う電子カルテの仕組みに私も戸惑いつつも、いかにジャパンハートとしてアレンジしていくか、医師も看護師も試行錯誤する日々でした。

小児がんの子どもたち、新病院へ無事移送

11月7日、ジャパンハート医療センターから小児がんの子どもたちが移動してきました。
車内急変や車酔いなどを想定しスタンバイしていましたが、バスから降りてきた子どもたちはとても元気で笑顔いっぱいで、その姿を見て今までの地道な努力が報われた気がしました。

【カンボジア新病院】新病院オープン~OG看護師として介入した2週間

【カンボジア新病院】新病院オープン~OG看護師として介入した2週間

【カンボジア新病院】新病院オープン~OG看護師として介入した2週間

到着してまずは子どもたちのバイタルサインを確認してそれぞれの新しい病室へ案内。
その傍ら、ジャパンハート医療センターから運ばれてきた薬剤や物品の仕分けをしました。
現在どのくらいの在庫があり、各病棟や外来で一患者あたりどれほど使用しているか、そのひとつひとつの薬剤はひとつあたり何円かかるのか。
日本でも看護師が使用した物品について入力することはありますが、ある程度大きな病院だと医療事務や専門職の方が物品管理から会計までやってくださっているため、こうして薬価やコストについて考える機会はとても新鮮でした。

特にジャパンハートの病院はドネーションで支えられていることと、カンボジアでは買えず日本から取り寄せている薬などもあるため、高コストをかけて使用頻度の低い薬を買うことのないよう、本当に小児患者に必要な薬は何か、必要なところに適切な物が配置されているか考えていくことが、長期的支援やより多くの子どもを救うことに繋がるのだと感じました。

【カンボジア新病院】新病院オープン~OG看護師として介入した2週間

看護師
久島萌美
—————————-
 
新病院での外来診療や初めての手術、そして院内でのミニコンサートなど、記事後半はこちらから!
https://japanvolunteer.org/voice/nurse-251126

 

▼プロジェクトの詳細はこちらから
カンボジア ジャパンハートアジア小児医療センター

Share /
PAGE TOP