こんにちは!栄養管理部の須賀です。
入院中の小児がん患者さんを対象にピザの具材を盛り付ける体験イベントを実施しました。
この企画は小児病棟の看護師さんから「手術を頑張った子どもや、長期入院でなかなか自宅に帰れずにストレスをためている子どもたちのために、お菓子作りのような体験をさせてあげたい」とのリクエストをいただいたことがきっかけです。
リーダー調理師の活躍
リーダー調理師と相談したところ、「子どもたちが好きなピザを提供してはどうか」という意見があり、病棟内でピザの具材を盛り付ける体験を実施することになりました。
具材はトマト・ピーマン・鶏肉・カニカマ・パイナップル・チーズの6種類。まずはバンズにソースを塗り、その上に好きな具材を自由に載せていきます。
当日は調理師がどのように盛り付けをするかを子どもたちの前で実演しました。
ピザの盛り付けを実演するリーダー調理師
子どもたちに栄養バランスを考え、食材を選んでほしい
長期入院によるストレスがたまりがちな子どもたちへ食材の盛り付け体験を楽しんでもらいたいという思いが、今回の企画の最優先にありました。
栄養士としてはトマトやピーマンなどの野菜も含めて、具材に偏りが出ないように、栄養バランスを意識して盛り付けてほしいというメッセージを子どもたちに伝えました。
野菜を選んでもらう様伝えている様子
食を通じて、子どもたちに笑顔を届ける
盛り付け体験が終わると、フードセンターのスタッフは急いでキッチンに戻り、入院中の小児患者さん全員分のピザを焼く作業に取り掛かりました。
焼き上がったピザはその後、子どもたち一人ひとりに提供されました。
調理スタッフが病棟で子どもたちにピザを提供する様子
今回の食育体験を通じて、子どもたちが嬉しそうにピザを食べる姿を見ることができたのが、何より嬉しいことでした。
「食べること」は「生きる力」を育むことにつながると感じています。
カンボジアの子どもたちも日頃から家庭で料理を手伝う中で、自然と食に対する知識や感謝の気持ちを育んでいるのではないでしょうか。
入院中はそうした体験が難しいこともありますが、今回のようなイベントを通じて、少しでも「自分で食を選び、楽しむ力」を育んでいってほしいと願っています。
また、盛り付け体験の前後には、手洗いの大切さやフードピラミッドについても説明を行いました。
今後もこうした体験を定期的に実施していくことを検討しています。
病棟でピザを食べている子どもの様子
栄養管理部 須賀
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