活動レポート

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共に共感した時間

up 2022.07.29

彼女のことを一言でいうのなら・・・。

2018年、彼女は国際看護師研修生としてカンボジアにやってきました。半年間カンボジアで活動をし日本へ帰国しました。
研修生のころからカンボジア人と積極的にコミュニケーションを取り勉強会を開催し、どんどんクメール語を覚えカンボジア人からの信頼を得ていきました。

彼女は常に「カンボジア人スタッフと共に」を考えていたように思う。
彼女は常に「患者さんに対して何が最善か」を考えていたと思う。
彼女は半年間の研修を終え日本へ帰国。その後、カンボジア人スタッフが言うのは「いつ彼女は帰ってくるんだ?」でした。

研修生というと、ここでの活動に戸惑い、方向性に迷い一歩引いてしまうこともありますが、今振り返ってみると彼女はここでの自分の役割や芯がしっかりと定まっていたんだろうと思
います。迷っても自分で道を定める力を持っていたんだと思います。何が最善か。

そんな彼女が再びカンボジアへ帰って来た時のカンボジア人スタッフの驚きと喜びはとても印象深く残っています。それを見た時、それが全てだと感じました。それが彼女の人柄、今までつくってきた信頼関係全てを表していたと思います。

そんな彼女は研修生から、長期ボランティアを経てスタッフへと立場を変えカンボジアで活動をしてきました。立場が変わればここで求められるものも変化し様々な葛藤があったかと思います。
コロナウイルスが世界中に蔓延しカンボジアでも感染者は急増、外来診療や入院を止めたこともありました。カンボジア人、日本人共にモチベーションを保つのに必死でした。世界的にコロナウイルスが流行り始めたころ彼女はカンボジアへ戻ってきて、カンボジアがコロナで一番大変な時、彼女はカンボジア人スタッフと共にここで活動をし続けました。

そんな彼女が帰国を決断しました。
何事に対しても一生懸命に取り組んでた彼女が、帰国を決断するまでには相当悩み様々な葛藤があったと思います。
寂しさはあるが彼女の選択を応援したいと思います。そう素直に心から思わせてくれるのはここでの彼女のスタッフや患者さんに対する姿勢を見てきたからだろうと思います。

そんなわたしはコロナウイルスが流行り始めたころ一度日本へ帰国し一年後カンボジアへ帰ってきているわけで、前回わたしは彼女にカンボジアから送り出してもらった側です。わたしも前回帰国する時はとても寂しかった、でも清々しさもあった。自分はここで何ができたのだろうかと自問自答が続いた。表現しづらい感情を抱いていたように思います。
今、彼女はどんな感情を抱いているのでしょうか。

共に共感した時間

カンボジア人スタッフはとても成長しました。長く働いているスタッフは自ら考え問題意識を持って行動をするようになりました。問題点を持ってきて一緒に考え病院を良くしていこうと行動を起こします。患者さんのために何が最善なのか一緒に考えることができます。当たり前のことのように思うこの行動も初めは日本人が考え引っ張っていくことが多かったです。看護技術も自分なりに考え根拠を持ち実施するようになりました。ここまで成長するのに様々な人が関わり、時間をかけて少しずつ変化してきています。
今まで関わってきた人たちの志を引き継いでいるカンボジア人スタッフがここにはたくさんいます。そんなカンボジア人スタッフが成長していくのを彼女と共に共感することができたのは本当にかけがえのない貴重な時間でした。

彼女のことを一言でいうのなら・・・。

彼女に一言いうのなら・・・。「ありがとう」かな。

看護師 藤井

▼プロジェクトの詳細はこちらから
医療支援| カンボジア ジャパンハートこども医療センターでの医療活動

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