視覚障がい害者の自立支援

社会への道を希望で照らす

ミャンマーの視覚障がい者は統計上では約16万人とされていますが、実際には30~40万人いるとも言われています。彼らの現状はとても厳しく、盲学校があってもその存在を知らず一生を村で隠れるように過ごす人も少なくありません。
盲学校の数もきわめて少なく、ほとんどの視覚障がい者は教育を受けられていない状況です。さらにその数少ない盲学校に入学できた者でも一般社会で自立できるのはほんの一握りで、職業教育を受けてもその技術が未熟なため、経済的自立には結びつかないのが現状です。

そこでジャパンハートでは外務省の日本NGO連携無償資金協力を受け、ミャンマー社会福祉省の協力のもと、視覚障がい者らに医療マッサージの専門指導を受けさせ、リラクゼーションマッサージとの差別化を図り、一般社会へ医療マッサージの専門家として進出できるためのトレーニングセンターを開設、2010年にこの事業を開始しました。
当初より約3年間は日本からマッサージ教育の専門家を派遣し、実技、座学を教えていましたが、4年目より、日本人専門家の監督下、複数のミャンマー人指導者が共同して、実技、座学を教えています。
トレーニングセンターの学生以外の視覚障がい者たちに対しては、日本より盲学校教諭や国家資格を持つマッサージ店の店舗責任者ら専門家を短期招聘し、小規模セミナーから全国レベルの大規模セミナーまでを行い、学生、社会人を問わず技術指導や交流のできる場を設けています。

視覚障がい者の自立と地位向上を目指して

ジャパンハートではこの活動を通して、ミャンマー政府関係者をはじめ、視覚障がい者教育関係者らに専門教育の必要性を理解してもらうとともに、視覚障がい者の地位向上を目指すネットワーク、システム作りの基盤になることを期待しています。
また、安定したレベルの技術や知識の習得が可能になるよう、指導カリキュラムの作成やミャンマー語の点字教科書の作成を行いました。更には盲学校の環境整備(マッサージ施設建設やマッサージベッド、骨格模型の提供)等の支援を行っています。

ミャンマー全体の視覚障害者政策立案へ

一方、ミャンマー視覚障害者に対しては、国としての視覚障害者を守るルールも存在していません。例えば、日本はじめ他国では、障害者を含む「医療マッサージライセンス制度」を作って、視覚障害者がしっかり医療マッサージをできるような環境を整備しています。しかし、ミャンマーではそのような制度はなく、結果、数少ない視覚障害者の仕事を安心してできる状況にありません。
そのため、ジャパンハートでは、ミャンマー政府の要請に基づき、「盲人マッサージ資格制度立案委員会」を立ち上げました。ミャンマー政府社会福祉・救済復興省Director GeneralをChairmanとする本委員会では、ライセンス化以外に、視覚障害者に関する包括的な政策立案機関にすることも提案されました。今、ミャンマーでは、ジャパンハートが主導する委員会にて、盲人協会、盲人マッサージ師、盲学校らとともに盲人マッサージに関わる全ての人とともに、視覚障害者を守るための政策を1から新しく築いています。

活動年表

2010年5月 教員養成コース第1期開始(以降3期まで外務省より資金協力)
2012年3月 教員養成コース第1期生卒業式(10名)
2013年2月 社会福祉省認可の第1回全国ミャンマーマッサージ師全国統一試験実施
2013年3月 教員養成コース第3期終了 ミャンマーマッサージトレーニングセンター(新)完工
ミャンマー語の点字教科書完成
2014年2月 第2回全国ミャンマーマッサージ師全国統一試験実施
2014年3月 教員養成コース第3期生卒業式(11名)
2014年6月 マッサージ師養成コース第1期生入学式(16名)
2014年11月 マッサージ師養成コース第1期生卒業式(16名)
2016年1月 ミャンマー社会福祉救済復興省より視覚障害者マッサージライセンス化に向けて進めてほしいという話あり
2018年1月 第1回資格化委員会開催
2018年3月 第1回資格化推進タスクフォース開催
2018年5月 ジャパンハートよりミャンマー視覚障害者事情をWorld Blind Union Asia Pacific 14th Massage Seminar にて報告
2018年5月 ミャンマー社会福祉救済復興省担当官3名日本を訪問
2018年6月 第2回資格化委員会開催
2018年8月 第3回資格化委員会開催
2018年10月 ミャンマー社会福祉救済復興省大臣日本を訪問

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