2025年10月15日~16日の輪島市門前町で訪問リハビリテーション、続いて10月16日~19日にかけて石川県能登町、輪島市門前町でサロン活動を行いました。
今回の活動では訪問リハビリテーションでは19名、サロン会場への来場68名、ご自宅への訪問47名、合わせて134名の住民の方々とお会いすることができました。

サロン活動では来場してくださる住民の皆さんの健康管理を目的に、血圧を測っていただいています。
今まではジャパンハートで持参した血圧計で私たちが測るという対応をしていましたが、最近では集会所内に設置してある血圧計を使用して、住民の方々ご自身で測定してもらうようにしています。
中には住民の方同士で使い方を教え合うような場面もありました。

地域の自立に向けて、“いつでも住民の方がご自身で集会所に来て血圧を測る”という習慣づくりをサポートするといった関わり方へと変化してきています。
また、サロンへ来場される方だけでなく、サロン企画の運営スタッフとしても住民の方々が携わってくださっています。
今年の7月より有償ボランティアとして、3名の住民の方に運営をお手伝いいただくようになりました。
開催予定のサロン企画のチラシを各仮設住宅のポストへ個別配布するポスティングやサロン会場での準備~片付け、お茶出しなど、今までジャパンハートが行っていたことを運営業務として、住民の方にお手伝いいただいています。

その中のお一人の方は震災前から元々お休みしていた仕事を再開しようとしていた矢先に地震が起き、復職ができなくなっていたそうです。
「何かしたいなと思っていた時にこの話が出たから」と引き受けてくださいました。
この方だけでなく、地震をきっかけに仕事がなくなってしまったという方のお話は他の住民の方々からも聞かれます。
「働きたくても働けない」「家の片付けもあり、定期の仕事は難しい」といった方々に対して、不定期であるからこその働きやすさを活かした機会を提供できればと思います。
今まで行っていた運営業務を分担していただくことで、ジャパンハートとしても
「より多くの方のところへ個別訪問に行くことができる」「住民さんのお話をじっくりと聴くことができる」ようになり、一人一人の方とより深く関わることができるようになりました。
実際に有償ボランティアを行っていただいている方からは以下のような声が聞かれます。
「他の仮設住宅に行くのはハードルが高い、特に集会所は入りにくい」
「働きながら知り合いに合って元気そうな様子が見られてよかった」
「避難所の時からお世話になったジャパンハートのためにできることがあれば協力したい」
チラシのポスティングでも顔の見知った住民の方から「今度サロンやるから来てね」といった声かけをしていただいており、住民の方も来場しやすくなったのではと思います。
仮設住宅、集会所は各地区によって造りが異なり、その集会所ごとのルールもあるようです。
あるところは絨毯敷き、あるところはフローリング、机が常時設置してあるところと都度片付けるところ、冷蔵庫の利用の仕方、そういった違いが集まりやすさ、集まりにくさにつながっているのではと教えてくださったのも有償ボランティアの方でした。
みなさんご自身の地区の集会所しか利用したことがなく、実際に入ってみて気づかれたようです。
住民の方ならではの目線での気づきも教えていただき、地域の方と共有することもできました。
今後の発災時においてもフェーズによっては住民の方が参加していくことで、生活している住民の方により寄り添った支援ができるのではないかと考えます。

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ジャパンハートの災害支援・対策(iER)
ジャパンハートの災害支援・対策iER(International Emergency Relief)では、国内外で発生した大規模災害に対応し、緊急医療支援を実施しています。
■2011年3月~2014年3月 東日本大震災緊急支援
■2016年4月 熊本地震緊急救援
■2020年4月~2022年9月 新型コロナウイルス感染症緊急救援
■2021年8月 令和3年8月豪雨災害緊急支援
■2022年9月 台風14、15号緊急支援台風
■2023年7月 令和5年九州北部豪雨緊急支援
今後も現場の支援ニーズを見極めながら、救援活動を継続的に実施していく予定です。
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