2月8日から9日にかけて、災害支援・対策セクション(iER)では能登地域の高校3校にてBLS(一次救命処置)研修を実施しました。昨年に続き2回目となる今回は、輪島高校・志賀高校・七尾東雲高校で開催し、合計220名の生徒の皆さんにご参加いただきました。前回同様、国士舘大学防災・救急救助総合研究所および救急救命士を目指す学生の皆さんにご協力いただき、NPO・大学・地域が連携した実践的な学びの機会となりました。
能登半島地震以降、防災・減災への意識は高まっています。しかし、医療資源が限られる地域では救急車の到着までに時間がかかることもあり、その間の初期対応が救命率を左右します。突然の心停止はいつ起こるか分からないからこそ、一人ひとりが正しい知識と技術を身につけることが重要です。高校生がBLSを学ぶことは、今地域で命を守る力となるだけでなく、将来の地域医療を支える基盤にもつながります。本研修では、「自分にも行動できる」という当事者意識を育むことを大切にしました。
講義では、ジャパンハートのスタッフが中心となり、NPO・NGOの基礎知識や海外医療活動の事例、能登を含む被災地での支援活動の実際を紹介しました。なぜ支援が必要なのか、どのような思いで活動しているのか、現場で直面する課題や工夫などを具体的に伝えることで、生徒たちが社会課題をより身近なものとして考えられる内容としました。また、本研修はキャリア教育の側面も大切にしています。能登の高校生が、看護師・作業療法士・救急救命士といった医療職や大学生と直接関わることで、進学や将来の進路を具体的に思い描く機会とすることも目的の一つです。各職種からは仕事内容や役割、やりがい、目指したきっかけが紹介されました。国士舘大学の学生からは、救急救命士を志した理由や受験勉強の経験、大学での実習や日々の学びについて共有がありました。「地元での災害をきっかけに人を支える仕事に関心を持った」「大学では講義だけでなく、さまざまな状況を想定した実技訓練を重ねている」といった具体的な話は、生徒にとって現実味のある内容でした。各職種の仕事内容への理解が深まっただけでなく、大学生活の様子を知ることで進学後のイメージが具体的になったという感想も寄せられました。多様な立場の社会人や学生との出会いは、自身の将来を主体的に考えるきっかけとなっています。

実技では、訓練用マネキンやAEDトレーナーを使用し、胸骨圧迫やAEDの基本操作を繰り返し練習しました。安全確認、応援要請、役割分担から胸骨圧迫開始までの一連の流れを意識し、「強く、速く、絶え間なく」を合言葉に真剣に取り組みました。最初は戸惑う様子も見られましたが、仲間と協力しながら繰り返すうちに声掛けや動きが自然になり、自信へとつながっていく様子が印象的でした。

参加した生徒からは、「医療や国際協力の仕事に興味を持った」「学んだBLSを忘れず、いざというときに行動できるようにしたい」といった声が寄せられました。本研修は、BLS技術の向上だけでなく、命と向き合う姿勢や地域社会の一員としての責任、そして将来の進路を考える機会にもなりました。さらに、能登の高校生への教育支援の一環として、講義で使用したマネキンとAEDトレーナーを各校へ寄贈しました。継続して練習できる環境を整えることで、学びを一過性のものにせず、地域の中で活かしていくことを目指しています。ジャパンハートは現在も能登で毎月活動を継続しています。今後も地域に根差した持続的な支援を続けてまいります。

災害ボランティア募集
ジャパンハートでは災害ボランティアを募集しております!
年に2回、登録のための研修会を開催していますので、直近の日程については以下をご参照ください。
▼研修申し込みページ
https://www.japanheart.org/join/event/explanation/ier-training.html
なお、研修のお申込み前に、説明会へのご参加を推奨しています。
▼直近の説明会申し込みページ
https://www.japanheart.org/join/event/explanation/disaster-volunteer-2.html
皆様のご参加をお待ちしております。

