活動レポート

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【令和6年能登半島地震】臨床検査技師の私に何ができるか

up 2024.01.30

令和6年1月1日の能登半島地震のニュースは、私が活動を行っているカンボジアの病院で知りました。

「遠く離れた日本のために何もできない」という想いは、海外で生活している日本人の宿命です。

インターネット上の情報しか入ってこない中、私はジャパンハート災害支援チームの「ロジスティシャン」として被災地石川県に入りました。

「ロジスティシャン」とは「業務調整員」と訳されます。支援活動全般の把握・運営、支援員の生活環境の管理など、業務は多岐にわたります。医師や看護師は自身の専門分野で活動を行いますが、ロジスティシャンに専門はありません。

医療事務や理学療法士など様々な職種の方がロジスティシャンを担っており、それぞれのバックグラウンドを強みとして業務を行います。正直、私の本業である「臨床検査技師」は、現場でできることは限られてきます。私の場合、看護助手や介護、雪道の運転など、今までの経験で身に着けてきた臨床検査技師以外のスキルが、今回のロジスティシャン業務を行う上で非常に役に立ちました。人生において無駄な経験はひとつもないと改めて実感しました。

想いが同じなにの上手くいかない

メディアでも取り上げられている通り、被災地には数多くの支援団体が入っていました。医師や看護師、保健師から福祉など、その道のプロフェッショナルが結集した団体が「被災地をなんとかしたい」と集まっていました。ただ、その想いが同じにも関わらず、円滑で十分な支援ができているわけではないことも痛感しました。各々の団体の活動期間や方針が優先された結果、1つの避難所にたくさんの支援団体が訪れたり、訪問自体が被災者の負担になっていることがありました。

被災者が本当に必要としているニーズをくみ取りながら、それぞれの団体の強みを活かしたワンチームで行う支援が重要であり、今後の支援活動にぜひ活かしてもらいたいです。

12日間ではありましたが、医療従事者としても人間としても、大きく成長させていただいた災害支援活動になりました。

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頻繁に余震も起き続けています。皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。
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ジャパンハートの国際緊急救援(iER)

ジャパンハートの国際緊急救援iER(International Emergency Relief)では、国内外で発生した大規模災害に対応し、緊急医療支援を実施しています。
■2011年3月~2014年3月 東日本大震災緊急支援
■2016年4月 熊本地震緊急救援
■2020年4月~2022年9月 新型コロナウイルス感染症緊急救援
■2021年8月 令和3年8月豪雨災害緊急支援
■2022年9月 台風14、15号緊急支援台風
■2023年7月 豪雨で被害甚大な福岡県久留米市へ医療チームを派遣し、人的・物的支援実施

今後も現場の支援ニーズを見極めながら、救援活動を継続的に実施していく予定です。
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