活動レポート

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ジャパンハート国際緊急救援事業部が目指す活動。

up 2020.03.12

2011年に発生し東北地方を中心に甚大な被害を及ぼした東日本大震災から9年が経過しました。

本災害により亡くなられた方をはじめ、被災された方々に心からお見舞い申し上げるともに、皆様の安心安全できる生活への復興は当然のこと、心より平穏な日々に戻られることを切に願っております。

東日本大震災におきましてジャパンハート国際緊急救援事業部では、約450名の有志あるボランティアの方々と日本国内では初となる復興支援活動を行いました。

国際緊急救援 活動報告 ジャパンハート

特に気仙沼市、南三陸町戸倉地区、登米市米山町などを中心にそれぞれの避難所における巡回診療、医療物資支援、被災者の心のケアサポートなどを行いました。

国際緊急救援 活動報告 ジャパンハート

自然災害はいつ、どこで発生するか分かりません。日頃からの備えと訓練がとても大切です。一方で、この備えに対する意識は過去の甚大な災害を教訓にするものの、人々の意識は時間とともに風化してしまいます。

国際緊急救援 活動報告 ジャパンハート

過去の災害から学び、持続的に災害について考え見つめ直す機会は必要不可欠です。
そのような中、国際緊急救援事業部では、先日行われた第25回日本災害医学会総会・学術集会にて初となる、学会発表の機会をいただき、ポスター発表を行いました。

国際緊急救援 活動報告 ジャパンハート

演題は「ミャンマー国における民主化後の災害支援政策」ということで海外統括MDの百瀬さん、ラオスMDの奥村さん、国際緊急救援事業部の佐々木の共同制作により発表を行いました。

国際緊急救援 活動報告 ジャパンハート

ミャンマーはジャパンハートが活動を始めた最初の国であり、現在もワッチェ慈善病院での医療活動、ドリームトレイン養育施設での孤児支援活動、視覚障害者自立支援活動などを展開しております。

ミャンマーは地理的に自然災害の脅威が大きく、例えば毎年雨季、降雨による河川の決壊、これによる洪水被害は深刻です。
特にミャンマーの都市はそれぞれが大河川の沿岸に位置しているため洪水リスクは極めて高いと言われています。
さらに、風害(サイクロン)による家屋倒壊などの危険性もあり、2008年には13万人もの死者行方不明者を出したサイクロンナルギス による被害も記憶に新しいかと思います。
また、ミャンマー西部では2種類のプレート境界に位置することによる地震リスクもあります。

国際緊急救援 活動報告 ジャパンハート

よって、ミャンマーは水害、風害、地震といった多くの自然災害リスクを抱えています。

日本の災害対策が、1995年の阪神淡路大震災を皮切りに進展していったように、ミャンマーにおいては2008年のサイクロンナルギス による被害以降、2010年の民主化とともに災害対策が国家単位で進展していくことになりました。

しかしながら、都市と地方での災害対策に対する温度差さ、社会的弱者(子ども、障がい者)と災害へのアプローチはまだまだ議論を重ねていく必要がある段階です。

国際緊急救援 活動報告 ジャパンハート

ジャパンハート国際緊急救援事業部では、今まで積み上げてきた平時医療のリソースを活用すると共に、強い社会福祉・救済復興省とのネットワークを生かしながら、

平時のみならず、災害時にも医療へのアクセスができない「すき間」に医療を提供し、
社会から取り残される人々にも「希望」を与えられるような緊急支援活動を目指していきたいと考えます。

国際緊急救援事業部
佐々木  蓮

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