活動レポート

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カンボジア ポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動
up 2020.10.30

台風ナンカ(英名:Nangka)の影響により、10月13日(火)から16日(金)にかけてベトナム・ラオス・カンボジアなど東南アジア各地で断続的な大雨に見舞われました。この影響で複数の州で洪水が発生し、カンボジア国内だけでも20万人以上が被災し、4万8000世帯が被害を受けているといわれ死者数は25名(大人18名、こども7名)になりました。

ジャパンハートカンボジアでは、24日から27日までの4日間洪水被害のあった被災地のうちポーサット州Svay Dong Kev地区へ緊急医療支援活動を行いました。

ポーサット州はジャパンハートこども医療センターから車で約5時間北西に位置し、今回の洪水の影響により土地の60%から70%が浸水し3名の死者が出ている州です。
事前調査時には幹線道路沿いはほとんど水が引いており、本当に支援が必要かどうかも検討しましたが、保健局長から紹介されたヘルスセンター長から「困っている人がたくさんいるのでどうしても助けてほしい」と懇願され、医療チーム(8名)を派遣することに決めました。

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動

ヘルスセンター長のバイクの先導のもと、活動地へ向け細かい道路に入っていったところ、わずか数分で道路や家の前が水没している状況を目の当たりにしました。

水没していない場所でも土が水分を含んでおり、車も何回も立ち往生してしまい、近くに住んでいる人たちの助けを借りながら、またボートやトラクターなどを駆使しながら活動地へ向かいました。

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動
※カンボジアでは交通手段として、水がはった田んぼの上をボートで移動します。

活動地に到着するとドクター・ナース・薬剤師・事務スタッフチームにわかれ、診察に必要な物品の準備を行い、診療活動を開始します。
はじめはあまり人がいない活動地でも噂が噂を呼び、自然と人が集まってきます。

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動

患者さんが訴える体調不良は主に下痢、便秘、風邪、腹痛、吐き気など洪水による影響があると考えらえる症状のものが多いほか、不安感で夜眠れないなど精神的にも影響を与えていることがわかりました。

また、この地区にはこれまで外国の医療系NGOが入ったことがないということもあり、洪水に関連する病気以外でも慢性的な疾患で診察に訪れる人が後を絶ちませんでした。とにかく多いのが、高血圧・糖尿病疑いでした。

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動

道が悪く、どうしても車が入らない場所には土嚢を用意し、補修作業も行いました。

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動

今回は4日間で小学校・売店前・お寺など6か所の活動地を回り、488名の人たちが私たちの医療支援活動に足を運んでくれました。

診察を受けた後に少し話を聞くと「一番水かさが多い時には家にいても膝上まで水が上がってきた、これまでは浸水してもすぐに水が引いていくけど今回は水が増え続けたので怖かった」「農業を営んでいたが洪水ですべての作物が流されてしまった。米も収穫間近だったのに、水につかってしまい売り物にならなくなった」など体験談を話してくれました。

また、慢性的な疾患がある人たちは、洪水によりインフラが壊されたために病院に通えず、継続して飲まなければならない薬が飲めない状況だったようで、どんなに待っても診療してほしいと話していました。

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動

今回カンボジア国内での災害支援は今回が初めてとなりましたが、今回参加してくれたカンボジア人スタッフたちが、それぞれ一人一人が今何をすべきかをしっかり理解していて、日々たくさんの人を診療することで昼休みの時間が遅くなったり、宿に帰る時間が21時を過ぎていても全く文句を言わず、それどころか「今回のような活動に参加できてうれしかった、また機会があれば是非参加したい」と言ってくれました。

日々カンボジア人スタッフと関わる中で少しずつ、しかし間違いなく成長しているんだなととてもうれしくなりました。

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動

ジャパンハート カンボジアポーサット州洪水被災地緊急医療支援活動

ジャパンハートこども医療センター ゼネラルマネージャー 山下

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