活動レポート

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【カンボジア医療活動】新しいものとの出逢い

up 2025.09.11

私は7月の約1カ月間、普段活動しているカンボジアのジャパンハートこども医療センターから1時間半ほど離れたクロッチュマー病院で、日本人看護師として一人で活動しました。

私の任務は3日間のジャパンハートメンバーによる手術を受けた患者の術後から退院、その後のフォローアップが終了するまでを一人で管理・対応することでした。
クロッチュマー病院で働く医師や看護師とも協力しながら行いましたが、この経験は私の看護師人生の中で初めてでした。

英語を使うことが当たり前だったジャパンハートの病院とは異なり、英語が通じるスタッフが少ない中で、知っているクメール語やGoogle翻訳、ボディランゲージを駆使しながら、コミュニケーションをとらなくてはなりませんでした。
日本人は自分一人しかいない、なぜこんなところに日本人がいるのかと不思議そうに見られることも多く、そんな環境で過ごす1カ月はすごく刺激的なものになりました。

術後の経過は人それぞれ異なり、順調に回復していく人もいれば、ヘルニアの術後陰嚢が腫脹し発熱や創部感染を起こした人もいました。
このような患者を自分が責任もって退院を判断し、フォローアップの頻度や抜糸のタイミング、抗生剤などの薬の処方など、あらゆる判断をする度に不安で仕方なかったのですが、考えて、調べて、悩んで、アセスメントし、決断するという習慣が自分の成長に繋がりました。
同時に自分がこれまでどれほど医師の判断に任せていたのかを痛感しました。

創部感染をおこした患者の家族が英語を話すことができ、フォローアップ終了時に「日本人の看護師にみてもらえてラッキーでした」という言葉をいただいた。
それを聞いて素直に嬉しかったのですが、それだけ「日本人の看護師」というものに重みを感じ、その分期待に応えなくてはとプレッシャーにも感じました。

なんとなく大丈夫だろうといった曖昧な感覚ではなく、根拠基づいてアセスメントしつつ、「家が遠いからフォローアップは頻回に来れない」「子どもが家にいるから早く帰りたい」といった患者の背景や希望を考慮し、これまで以上に責任を持って患者のケアに入ったこの経験はとても有意義なものとなりました。

看護師
西中 凜々子
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このほか、現地人医療者との関係性構築や自分の存在意義を模索するプロセスなど、記事全文をぜひご覧ください。

▼新しいものとの出逢い
https://japanvolunteer.org/voice/nurse-250820

▼プロジェクトの詳細はこちらから
カンボジア ジャパンハートこども医療センターでの医療活動

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