ソンロン君は、愛らしい笑顔と人懐っこい性格を持つ5歳の男の子です。自然と人との距離を縮めることができ、周囲の人を和ませる明るさがあります。先生を見つけると、ぱっと表情が明るくなり、自分から近づいて嬉しそうに話しかけます。また、少しやんちゃでいたずらっぽい一面もあり、周りの反応を楽しみながら無邪気に振る舞うこともあります。
そんなソンロン君は2月半ばにジャパンハートアジア小児医療センターへやってきて、現在も神経芽腫と闘っています。神経芽腫は、主に乳幼児や小さな子どもに発症するがんの一種で、体内の未熟な神経細胞から発生する病気です。

小さな異変から始まった闘い
最初に異変に気づいたのは、腹痛と発熱でした。祖母が近くの病院へ連れて行き、医師に症状を伝えて検査を受けたところ、お腹の中に腫瘍が見つかりました。その後、腫瘍を摘出する手術を受け、神経芽腫と診断されました。
術後は経過観察を続けていましたが、半年ほど前から腫瘍が再び少しずつ大きくなり始めました。そして、手術を受けた病院からの紹介で当院を受診しました。

ここで見つけた、安心とつながり
病院に来て間もない頃は、慣れない入院生活のなかで、お母さんと二人で過ごすことが多かったソンロン君。しかし、同年代の子どもたちともすぐに打ち解け、今では仲良く遊ぶ姿がよく見られるようになりました。普段の生活の中でも、イベントの場でも、たくさんの笑顔を見せてくれています。

入院から数か月が経った頃、お母さんはこう話してくださいました。
『入院してからは安心して過ごすことができ、温かく居心地の良い環境の中で生活できています。彼はやんちゃで遊ぶのが大好きな子です。この病院では友達と遊ぶことをとても楽しんでいます。私も、彼がスタッフの方や他の子どもたちと楽しく遊んでいる姿を見ることができ、とても嬉しく思っています。医師や看護師、スタッフの皆さんの優しさと支えに、本当に言葉では言い表せないほど感謝しています。』
「ここに来てよかった」と思える場所へ

ソンロン君が病院の中でも安心して過ごし、笑顔で人と関わりながら日々を重ねている姿は、私たちにとっても大きな励ましです。治療はまだ続いていきますが、彼の持つ明るさと強さが、これから先もきっと大きな力になっていくことでしょう。
子どもたちが治療の中にあっても、その子らしく笑い、遊び、安心して過ごせること。そして、その姿を見たご家族が希望を感じられること。私たちは、そんな時間を一つでも多く生み出せる病院でありたいと願っています。ソンロン君の笑顔がこれからも続いていくように、そしてすべての子どもたちにとって「ここに来てよかった」と思える場所であり続けられるように、これからも日々歩みを重ねていきます。
カンボジアスタッフ 髙橋明日香
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