活動レポート

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「夢を描き・育てる」子どもたちとスタッフの物語① ~Dream Trainの現場から~

up 2022.10.31

いつも活動へのご支援をいただきありがとうございます。
2022年8月よりDream Trainにてインターン生として翻訳、授業の補助等の業務を担当している、永田と申します。
都市での生活では知ることの難しいミャンマーの地方部が抱える課題を学ぶ機会とすべく、Dream Trainでのインターンシップを希望しましたが、子どもたちが手を取り合い、未来に向かって生きる姿から私自身がエネルギーをもらう毎日を送っています。

さて、今回から、Dream Trainの「人」を紹介する取り組みの一つとして、子どもたち及びスタッフそれぞれの歩んできた道のりや思いに焦点を当てたインタビューを連載していきます。一人ひとりの物語を介してDream Trainをより身近に感じていただければ幸いです。
初回は、21歳のミテちゃんにインタビューを行いました。

自己紹介をお願いします。

21歳のミテです。Dream Trainにきて11年になります。趣味は本を読むこと、歌を歌うことでK-POPが好きです。日本語の勉強もしています。
今は大学入学の準備をしていて、Dream Trainでの事務仕事の手伝いの他に、週2回、MAJAセンターでのインターンシップもしています。

故郷や家族のことについて教えてください。

シャン州東部の出身で8人家族です。9歳の時に姉と妹と一緒にDream Trainに来ました。
故郷の村には小学校までしかなく、中学校や高校に通うためには村を離れる必要があり、充分な教育を受けるには難しい環境でした。
ヤンゴンで教育を受けることを母から勧められたこともあり、Dream Trainに来ました。

Dream Trainで共に暮らす妹(右)とミテちゃん(左)

Dream Trainに来た最初の頃のことについて教えてください。故郷から離れてここで生活する中で困ったことや大変だったことはありますか。

母からDream Trainに行くことを勧められた当初は、不安よりも楽しみな気持ちが大きかったですが、故郷から離れて暮らしてみると特に最初の頃は寂しく感じることや戸惑うこともありました。
ヤンゴンは町の様子、学校の様子、人の多さなど身の回りの何もかもが故郷とは違っていたので、慣れるまでは驚くことも多かったです。
でもDream Trainにいる他の子供たちと打ち解けて、一緒に学校に通ったり、生活したりするうちにそのような気持ちは段々と無くなっていきました。

数年前には母がシャン州からこのDream Trainに様子を見にやってきたこともあります。
それまでにも家族には電話を使って近況を報告していましたが、実際にDream Trainで私たちの様子を見たことで母もより安心していたようでした。
私たちが故郷を離れるときには涙を流して見送っていた母でしたが「あなたたちをここに送ってよかった。」と言っていました。

Dream Trainでの生活で印象に残っていることはありますか。

授業に関して言えば、コンピューターの授業が好きでした。その授業では、ミャンマー人の先生から、ワードやエクセルなどの使い方を教えてもらいました。
また、故郷では全く触れることのなかった日本語についてもDream Trainの授業で勉強したことで興味を持ち、今は日本語能力検定3級を目指して勉強しています。

授業以外でも季節の行事も楽しい思い出がたくさんあります。私が好きな行事はダザウモン満月祭り(※1)で、みんなでグループに分かれて料理やお菓子の露店を出すのがとても楽しかったです。

(※1)11月に行われる仏教行事。

2022年に行ったダザウモン祭りの様子

Dream Trainで過ごしてよかったと感じることや成長したと感じることはありますか。

一番大きなことは、勉強をすることで多くの知識を得ることができたということです。
故郷の村で生活を続けていたとしたら、小学校を卒業した後はそれ以上の教育を受けられなかったかもしれないので、ここにきて高校まで学校に通って、Dream Trainでも様々な授業を受けられたことはとても良かったと思っています。
様々な地域から来た歳の違う子供たちと友達になれたことも良かったです。

夢や目標を教えてください。

将来の様々な可能性を考えて、大学では経済を学びたいと思っていますが、最終的にはプログラマーになりたいと思っています。
Dream Trainでのコンピューターの授業がきっかけとなって、プログラミングに興味を持ちました。
はっきりとした将来設計はまだできていませんが、日本語も勉強しているので日本で職業経験も積みたいと思っています。

通訳として活躍した手洗い講座。オレンジ色の洋服がミテちゃん

最後にDream Trainに来る前の自分に向けて言葉をかけるとしたらどのような言葉をかけますか。

「どんなことも頑張れば乗り越えることができるから、故郷から離れることになるけれど勉強を頑張って。そうして知識を身に付けることができれば、大きくなってから親孝行をすることや故郷の村にないものを自分の手で与えることができるようになるので、頑張って。」と伝えたいです。

故郷から離れてDream Trainにやってくる子どもたちは、私たちスタッフに笑顔を見せてくれる傍らでそれぞれの心の中には色々な思いを抱いているのだと思います。
そんな子どもたちがここDream Trainの生活で何を感じ、どのような思いをもって未来へ向かっているのかをこれからの掲載でも紹介していきます。

子どもたちの日々の様子をアップしています。ぜひご覧ください!

Dream Trainインスタグラム
https://www.instagram.com/dreamtrain_yangon/?hl=ja

Dream Train You-Tubeチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=PCVE0fBt5Ew&t=9s

▼プロジェクトの詳細はこちらから
Dream Train 子どもたちの夢や未来を育む養育施設

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