活動レポート

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活動開始1年を振り返る – Dream Train

up 2021.03.05

ミンガラーバー
Dream Train長期看護ボランティアの戸田です。
今回は、私が2020年の2月に活動を開始してから1年が経ち、現在までの心境の変化についてお話ししようと思います。

活動開始1年を振り返る - Dream Train

本来であれば、2020年度は複数人の日本人ボランティアがDreamTrainで活動する予定でしたが、コロナの影響で私の後に到着する予定であった方の渡航が難しくなり、私はほぼ1年間、ボランティア1人で活動してきました。

前任のボランティアが帰国した後、ただ目の前のことを黙々とこなし、目前のことしか直視できず、気がついたら信頼関係の構築は二の次さんの次でした。また、〝言葉の壁〟という言葉を利用し、スタッフと自ら距離をとっていたことにも気づき、その結果、子どもやDreamTrainの為に、また自分の為に何ができているのかが分からなくなり、周囲に迷惑をかけ、失敗もたくさんしてきました。私はここにきて何をしたかったのか、何を優先すべきかが分からなくなり、1人で悶々とした日々を過ごしたこともあります。
人の意見はおかまいなしに、自分の心の声を信じてミャンマーに来たときの勢いはどこにいったのかと思うくらい失速した時もありました。

いつも人の後ろに並んで歩いていた私にとって、この1年間は心の変化のふり幅がとても大きく、試練の連続だったのです。
それでも、自分にしかできないことがきっとあると思い続けて活動してきました。

国際協力とは何か、自分が来た意味は何かを自問自答し、周囲のサポートもありながら、自分目線で精一杯だったやり方を、スタッフや子ども目線で考えるようにシフトしていきました。
その結果、以前は事後報告が多かった病院受診や内服薬に関するスタッフからの報告は、「この子見て。どうする?病院行った方がいい?行かなくても大丈夫?」と、今では事前に相談してくれるようになりました。長期戦になる怪我を負った子は、「さやかさんずっといてね。僕の怪我ちゃんとみててね」と話してくれたり、「さやかさんと日本語やりたい」と言ってくれる子もいました。
他の人と比べると迅速に行動に移したり、成果を出すペースは遅いかもしれません。自分のポジションを確立するには、私にはまだまだ時間が必要です。ですが少しずつ、私なりのペースで自分の役割と居場所を見つけていきたいと思っています。

スタッフから、こんなことを言われたことがあります。
「あなたができないことは私ができる。私ができないことはあなたができる。私たちは家族であり、あなたは大切な娘だと思ってるから」
思い悩んでいた私を、そっと救い上げてくれた言葉でした。

活動開始1年を振り返る - Dream Train

もしコロナがなければ、もしクーデターがなければ、できることがもっと幅広くあったかもしれない。と思うことも、もちろんあります。いつでも安全に日本とミャンマーを行き来できる環境にあれば、私はもう活動を終了して日本に帰国していたかもしれません。今、ミャンマーの情勢は日に日に悪化し、様々なことが制限されています。不安な日々を過ごすこの状況の中でミャンマーに居続けることは、もちろん危険も伴います。ですが、私にとっては何かのチャンスであるかもしれないとも思い、情勢悪化に対する不安な気持ち以上に、この状況に感謝することもあります。

日本にいる家族や友人、たくさん心配をかけてごめんなさい。
それでも、私がミャンマーに居続ける意味はきっとあると信じて、そして、いつも私を救ってくれる子どもたちの笑顔は、ミャンマーをも救ってくれる。そう信じています。
様々な葛藤と選択の数々を経て、それでも一歩踏み出した先に、そうすることでしか知りえなかった世界が広がっていること、一瞬一瞬の自分の選択を、きっと意味があるものだと信じ、そしてその積み重ねこそが、自分の成長、子どもたちやミャンマーの未来に繋がることを信じて、今後もできる限りの活動を続けていきたいと思っています。

活動開始1年を振り返る - Dream Train

Dream Train
戸田 沙矢加

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