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Being。~個人企画を通して振り返る~ SmileSmilePROJECT

up 2019.04.01

SSP(SmileSmilePROJECT)担当の岸川です。
寒さも和らいできましたこのごろ、私もSSPに関わり3年目になりました。

振り返ると多くのがんと共に生きる子どもたち、きょうだい、家族との出会いがありました。
たった1日、一泊付き添うだけで自分には何が出来たのか、その時はわからないことも多く自分も必死だったあっという間の期間でした。

それが数ヶ月、数年たった今ご家族より「子どものことを覚えていてくれることが嬉しい。」「あの時に遠くからでも行ってよかった。」
そうやって、帰ってくる言葉やメールが私の動機付けとなりました。

また、「言葉にならない」時や状況、医療者として、人としてもどうすればいいのか、
私が目の前の子ども達とどうそばに居る・接することがベストなのか。

毎回迷いや、不安もありますが、私たちは、「Being」(そばに居ること)ただそれだけなのかもしれません。
今回はその学びを経験したので、以下に報告します。

SmileSmilePROJECT ジャパンハート

神経芽腫でがんばっているNちゃん。かわいい妹が2人とお父さんとお母さんがいます。
毎回治療を頑張ったご褒美に、ディズニーに家族皆で行っていました。
そんなNちゃんのそばに居るのは、Dくん。(ダッフィー)です。
Dくんはご夫婦になる前に、ディズニーに行ったときに買ったダッフィー。
Dくんをつれて今回もディズニーシーへ行きました。

今回は痛み止めの点滴をしながらの旅行ということで、SSPへの依頼がきました。
1泊2日で、ミラコスタホテルに宿泊の旅。

初日はゆっくりパーク内を回り、Nちゃんの食べたいポテトやチキンナゲットを食べました。
夜間は薬剤投与があったため投与実施前のダブルチェックや、投与経路、刺入部の確認等を岸川が行います。

2日目はいよいよ本番!
医学生ボランティアゆりかちゃんはトイマニのファストパスとシェリーメイの順番並びへ。
JHのスタッフ鈴木はダッフィーの順番並びへ。
訪問看護師のYさんは、妹2人のだっこや、妹たちと関わったり、車椅子を押します。
岸川とお父さんは、シーをどう回るかとNちゃんと相談し、計画をします。
JHスタッフ宮田はカメラ撮影係りです。
みんなの連携プレーが功を奏し、Nちゃんのやりたかったトイマニや、Dくんとの再会は無事に果たすことができました!
(ボランティア・スタッフに感謝。)

2日目の午後になりNちゃんが、「横になりたい」と言いました。
中央救護室への案内をキャストと一緒にみんなでに向かいます。
また、救護室内ではバイタルサイン測定と、痛みの薬の
使用回数の確認、疼痛の有無、疲労感の程度をご両親と一緒に観察します。

大きな状態の変化はありませんでしたが、Nちゃんは眠っていまいました。
ここから、パークをまた回るか、家へ帰るかどうかの選択を先に、ご家族と私たちで話し合うことになりました。

2月の終わりでまだパーク内は寒く、体力面では正直私は心配なところがありました。
それをお父さんと話したときに、お父さんはこう言いました。
「Nの人生なので、Nが決めます。」
お父さんは旅の最後までNちゃんの意思を確認することを優先しました。

Nちゃんのことを一人の人間として、意思決定を本人に任せるとは、簡単なようでとても難しいときもあります。
ご家族はNちゃんの意思を大切にしたいという思いが本当に伝わってきました。

あの一瞬、同じ時間を過ごさせてもらうだけでも、本当にこの時間が愛しくて、暖かな時間となりました。
結局Nちゃんは「帰る」ことを希望し、そのまま帰宅することになりました。

最後に車を見送るときに、お父さんは「僕らだけではなしえなかった旅でした。」と、お話していただきました。

ボランティアのみんなで見えなくなるまで車を見送ります。
私たちは医療者といえど、一番の看護師さんはいつもそばに居るのはご両親ですから、一緒に考えるという姿勢を持っています。

ただ、緊急時の対応などは常に考えつつ、最高の思い出を作るような旅行に私たちはしたいと思っています。
このような時間をご家族と共有できること「Being」は、この活動の大きな価値であり、医療者、人としても成長させてもらっていることに繋がっているなと思いました。

現在月に何回か臨床にも出向いていますが、この経験のお陰で自分の中の感度が上がっているように思います。
患者さんももちろんですが、家族の思い、言葉にならない気持ちを感じる気持ち。

看護業務は多忙ですが、一度立ち止まった時にふと考える時間を持つようになりました。
看護師は臨床経験、知識、コミュニケーション力どれも必要とされる職業であり、
それが積み重なると人間力、看護観、価値観の形成に繋がるのだと思います。

臨床、海外、離島、SSPを通して多岐にわたる経験をしましたが、まだまだ私にはインプットの時期なのかもしれません。
ただ、生涯私は今まで関わった患者さん、子どもたちの分の人生を背負って生きていくことを心に決めています。

今後も、謙虚さと責任感を持つことを胸におき丁寧にユーモアが豊かな活動にしていきたいと思います。
この個人企画はシスメックス株式会社様のサポートにより実施いたしました。

誠に感謝申し上げます。

岸川

がんと闘う子どもと家族の応援団

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