山田 友恵(やまだ ともえ)

山田 友恵(やまだ ともえ)

SmileSmilePROJECT事業部

出身地 埼玉県
入職年 2020年8月
趣味  食べること / 旅行 / 映画鑑賞 / 旅かえる(app)
経歴
カンボジアでの国際看護師研修終了後、SmileSmileProjectの事業に携わりたいと思い、国内のアドバンスドナースとして現在活動させて頂いています。小児がんの子供たちとご家族様に素敵な時間を作ることが出来るように日々活動しています。

まずは自己紹介をお願いします。

ジャパンハートの SmileSmilePROJECTで看護師をしている、山田です。好きなことは、食べることです。宜しくお願いします。

山田さんが従事されている、SmileSmilePROJECT事業について詳しく教えていただけますか?

はい、 SmileSmilePROJECTはジャパンハートの国内事業の1つになります。
主な活動内容としては、小児がんの治療中もしくは治療後1年以内の18歳以下の子どもと家族に医療者が付き添い、旅行や思い出作りのサポートをしています。
個別で家族の付き添いの他、ご招待企画といって7組くらいの子ども達を招待してのイベントも行っております。

 

山田さんがジャパンはハートの活動を始めたのはいつからで、なぜ活動に参加しようと思ったのですか?

私がジャパンハートの活動に初めて参加したのは、2018年の夏頃になります。
元々、都内の総合病院で看護師として働いていましたが、大学時代にカンボジアにボランティアに行ったことがきっかけで、いつか海外で、特にカンボジアで海外医療がしたいなという思いを持ちました。それで、働いていた病院を辞めて、ジャパンハートの国際看護師研修に参加をしたことが、ジャパンハートでの活動のスタートになりました。

研修生時代に離島やカンボジアで印象に残ったことや、学んだことがあれば教えてください。

離島に半年、カンボジアに半年滞在しましたが、それぞれ国内(本島)の病院で働いている時と違うたくさんの学びがあったと思います。まず、離島についてですが、私は長崎の上五島病院で半年間の研修を行いました。
大きな総合病院でしたが、都内の病院で働いていた時と1番の違いを感じた部分は、受け持ちの制度についてかなと思います。
 
やっぱり都内の病院ですと、患者さんも看護師さんもたくさんいるので、毎回毎回入院してくる度に受け持ちの看護師さんが変わるのが当たり前だと思うのですが、島の病院では「生涯受け持ち制」という制度があって、例えば患者さんが、1回入院して退院してまた入院してくるっていう時に、その前の入院の時と同じ看護師が患者さんを受け持つという制度がありました。
これがすごく素敵な事だなと思いました。その患者さんの事を1番理解できる看護師が常にいるという素敵な制度だなと思いました。
なかなか人口が多い都内ではできない事だなっていう部分を、島の医療で学ぶことができましたし、お互いに信頼関係もすごい強いなっていうのを感じました。  
カンボジアでの半年間はもう学びばっかりだったので、何がと言われるとすごく難しいんですが・・・やっぱり医療を満足に受けられない患者さんというところで、たくさん、いわゆる貧しいといわれている人達が来る病院だったのですが、その中で働く看護師さん達はそういうところに共感をして働いてくれる、スタッフ達でした。
 
患者さんに向き合う姿勢とかも、まあ日本と比べるのはどうかなとはうんですけれども、やっぱり1人1人すごく真剣で、何とか患者さんの状態を良くしようとか、どうやったら良くなるのかなとか、本当に真剣に皆考えていたし、私たち自身も本当に、この患者さんが家に帰ってもどうやったら元気になれるだろうとか、どういう風にやったらこの患者さんが今までの生活に近い状態になれるだろうっていうのを真剣に考えられた機会だったかなと思います。

本当に貴重な経験をされたのですね。そんな研修を通じて、これまでの価値観や看護師、医療に対する考え方に変化はありましたか?

病院で働いている時は、患者さんが病院に入院している期間だけを見ることがほとんどだったし、そこの病院に入院している間に入ってきて退院するまで、元気に帰ってくれればいいなということが常に頭にありました。
もちろん元気に退院してくれるっていうのは目標にありましたが、島に行ったりカンボジアに行ったりして1番変わったのは、その患者さんの人生を考えるようになったという点です。
 
入院する前の生活と入院した後の生活、入院中を含めて全て、一連の流れとして、全てにおいての医療を大事にするようになったかなという風に思います。
その患者さんがいかに入院前と同じような生活に戻れるか、退院した後もお薬の管理だったりとか通院だったりとかも含めて人生においての病気と向き合うという方向を考える時に、私も一緒に真剣に考えられるようになったかなという風に思います。
 
日本の病院で働いている時ももちろん退院後の事も考えていましたが、やっぱり考え方が甘かったなというのがすごくあって、カンボジアだとお金が無くてもう通院ができなかったりとかお薬が買えなかったりという患者さんもたくさんいたので、その中でその患者さんの人生を考えて経済面とかもすべて含めて、退院後も生活ができるように考えるっていうのが、1番変わった点かなと思います。

それではなぜ、研修終了後に SmileSmilePROJECTのメンバーになられたのでしょうか?

元々病院で働いている時から、患者さんからお家に帰りたいですとかどっかに行きたいですというご要望はすごくたくさん聞いていて、毎回その度に一緒に付いていけたらいいのになっていう思いはずっと抱えていたかなっていう風には思います。
 
特に緩和ケアでお見取りの患者さんを見ている時は、どうして一緒に着いて行けないのかなという疑問が常にあった様に感じます。
カンボジアに私が研修に行っている時に、その時丁度アドバンスドナースとして活動していた方がSmileSmilePROJECTの活動説明みたいなものに来てくれたんですね。
そこで私は SmileSmilePROJECTの活動を始めて知って、「あ、これ、私がやりたいことだな」とその時に強く感じました。ただ、まだ研修中で自分の活動に自信が無かった面もあって、小児がんの子ども達と一緒にお出掛けをするっていうところでやっぱり責任感もとてもあるし、カンボジアにいる時はまだ自分にはできないかもしれないっていう思いがすごくありました。
 
ただ、帰国して次やりたい事はなんだろうなって考えたときに、SmileSmilePROJECT以外の選択肢がどうしても思いつかなくて、その時の研修担当の方に、こういったアドバンスドナースでもいいから、SmileSmilePROJECTの活動に参加できないかっていう風にお伝えをしました。
そこから1年間、まずはアドバンスドナースとして活動して、その後そのままスタッフになりました。

どんなことをモチベーションにして、日々の活動を行われていますか?

ジャパンハートの中にたくさんの活動があると思うんですけれども、私個人としては SmileSmilePROJECTが1番ご褒美の多い活動だなと思っているところがあります。
お出掛けの準備とかはもちろんとても大変だし、病気の事を考えたりすると不安な気持ちもあったりしますが、やっぱりお出掛けに一緒に行った子ども達と家族の笑顔を見るとですね、今までの準備だったりとか、本当にやってきて良かったなって毎回毎回感じます。
 
本当に1組1組のご家族様に温かいストーリーがあって、そのお出掛けが子どもにとって人生最後のお出掛けになってしまうこともあるんですけども、その瞬間に一緒に立ち会って素敵な思い出を作れるっていうのは本当にここでしかできない活動だなって思っているので、毎回毎回ご家族様ごとに大切に活動ができているのと、やっぱり笑顔をいっぱい見られることがモチベーションになっていると思います。

ご褒美という表現が素敵だなって思いました!きっとどのお出かけも印象深いとは思いますが、特に印象に残っているお出掛けはありますか?

1つ1つのお出かけがどれも思い出深くて、印象に残っているんですけど、その中でも2回一緒にお出かけに行ったお子さまがいて、1回目は夏にディズニーにお出かけに行ったお子様なんですけど、面談の時から本当に人懐っこくて、私のことを名前で呼んでくれて、(私その時小林だったんですけど)「小林さん!小林さん!」ってすごい寄ってきてくれたんです。
一緒に回っている時も、横でニコニコしながらあるいていてくれて、本当に可愛くて、もうその子がいるだけで回りの人が笑顔になるっていうのはこういうことなんだなっていうのをその時1番感じたんですね。
笑顔って連鎖していくんだなってその子を見てその時すごく感じた思い出があります。
 
そのお子さまは2回目のお出かけにもご依頼を頂いて。去年(2021年)の4月ですね。2回目のディズニーに一緒に行きました。
ちょっと病状が進行していて、2回目の時は歩くことが難しくて車いすだったんですけど、笑顔は変わらなくて「小林さん!」っていう声と笑顔は健在だなっていう風にその時すごく感じました。
やっぱり治療の影響もあってだと思いますが、その時すごくポップコーンにはまっていて、とにかく最初から最後までずっとポップコーンを食べていて、ボランティアさんと私で交互に買いに行っては食べて、みたいなのを繰り返したのをすごく覚えています。
その日も朝から晩まで遊んで、大好きな乗り物、イッツアスモールワールドに乗ったりして過ごしました。
 
やっぱり病状が進行していたのもあってそのお出かけがご家族様にとって最後のおでかけになってしまったのですが、その時のお写真をお部屋とかに飾ってくれているのをお母さんが後ほどご連絡くださって、2回とも一緒にお出かけできて良かったなっていうのは今でも感じるし、その笑顔はなかなか忘れないかなと思います。

素敵なエピソードをありがとうございます。最後に、山田さんがジャパンハートで働き続ける理由を教えてもらえますか?

看護師をしていると本当にできる事って多いかなと思っていて、病院で働くだけじゃなくていろいろなところで活躍の場があるのかなという風に思っています。
その中で今のSmileSmilePROJECTに出会って活動していく中で、もうこれ以上にやりたいことが見つからないっていう気持ちが今はあります。
常に看護師として成長し続けて行きたいなという思いはすごくあるし、やりたいことがあった時にやりたいことをやろうというふうには決めているんですけれども、まあどんな世界を見ていろいろな仕事を見ても、今の SmileSmilePROJECT以上にやりがいがあって楽しくて、仕事に行くのが本当に嫌じゃなくて早く行きたくて、お出掛けの前はそわそわして、はやくお出掛け行きたいなっていう風になることって他には無いなっていうのが自分の中ではあります。
だから、今1番やりたいことを本当にできているなっていう風に思っているので、私はジャパンハートで働き続けているのだなって思います!

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