渡辺 彬衣(わたなべ よしえ)

渡辺 彬衣(わたなべ よしえ)

広報・ファンドレイジング

出身地 岩手県
入職年 2018年7月
趣味  ラグビー観戦、おいしいお酒を飲むこと、神社仏閣めぐり、多肉植物を育てること、ピアスを作ること、ランニング(を趣味にしたい)、映画、音楽、本
経歴
新卒で広告代理店の営業として勤務、その後ドイツにあるNGO「ドイツ国際平和村」で1年間ボランティアを行い、帰国後はJICA、知的障がい児入所施設などで勤務。2018年7月ジャパンハートに入職し、広報・ファンドレイジング業務に携わっています。

渡辺さん、よろしくお願いします。

はじめまして、渡辺彬衣(わたなべよしえ)です。私は、ジャパンハート東京事務局で、法人の会員さんの対応はじめ、はば広く広報関係の業務をしています。
法人対応は、会員更新のご案内をしたり、CSR活動を検討している企業様へ具体的なご支援の提案をしたりしています。
そのほか社会的な信頼や認知度向上のための賞への応募や、ジャパンハートで行うクラウドファンディングの広報、イベントの運営、訪問学習の対応や、ニュースレターの作成など様々な業務を担当しています。ロゴの商標登録をしたり、Illustratorで誌面を作っていくことなどは初めての経験でしたが、教えてもらいながら手探りでやっている、という感じです。

確かに幅広いですね!

ジャパンハートに入職して、ファンドレイジング、広報はイメージ以上の幅の広さには驚きました。企業でいうところの“営業”のような働きかけだけではなく、何をやっても、広報・ファンドレイジングにつながっている。賞に応募することも、実は賞をいただいて新聞に団体名が載れば広報になるし、それをきっかけに支援をしてくださる方も出てくるかもしれない。最初は驚いてばかりでしたが、今は、幅の広さは狭める必要ないんだなと思ってます。

昨年はカンボジアの支援者ツアーで、支援者様のアテンドを担当。

ツアーの後も、皆さんと連絡を取り合いコミュニケーションを続けている

渡辺さんがジャパンハートに入職した理由を教えてください。

子どもの頃に、「世界ウルルン滞在記」というテレビ番組でドイツ国際平和村の活動を見て、「ここで働きたい!」と、それをずっと目標にしていました。2011年、念願かなってドイツ国際平和村に行くことになったのですが、ちょうど渡航直前に目に留まったのが「情熱大陸」というテレビ番組で見た吉岡秀人先生でした。日本のNGOでもこんなことをしている人がいるんだ、この団体でもいつか働いてみたいな…、と思ったのがきっかけです。

きっかけはいつもテレビですか。

はい、けっこう影響されていますよね(笑)。テレビ好きなんです、私。
テレビといえば、ジャパンハートに入職して早々応募したACジャパンのキャンペーンに通過して、今年(2019年)の夏からテレビCMがスタートします!CMを見て、何かを感じてもらえるように、今は広告代理店の方や制作会社さんとやり取りを進めています。

CMのスタートが楽しみですね。渡辺さんは、以前、まさにそういった広告を扱う広告代理店に勤務されていたそうですね。

はい。新卒で広告代理店の営業として入社して、3年間勤務しました。法人営業として一般企業、大学などを担当していました。“人を増やしたい”とか、“うちの会社が色々なことをやっていることを知らせたい”といったニーズや課題を聞き出して、どの媒体にどんな広告を掲載するとよいか、どんなイベントをすると効果的か、などを提案していました。

広告代理店の営業って大変そうなイメージがありますが、どうでしたか…?

実は、大学時代の就職活動で翻訳会社から早々に内定が出ていたのですが、勉強のためにと行った広告代理店の会社説明会で聞いた広告の仕組みが面白かった。結局決まっていた会社を蹴って、広告代理店に入りました。
新規開拓をしながらお客様のニーズを拾って提案するのが面白かったし、好きでしたね。自分の働きかけで仕事が取れて、お客様が満足してくださるというのは醍醐味です。新規開拓は、自分の興味ある分野にアタックできる面白さもありました。興味ある分野の会社を調べるのも楽しいし、お客様と話すのも楽しかったです。ピンときたところに飛び込み営業をかけて仕事が取れたりしたのは良い思い出です。
職場の先輩方には、ゴリゴリと押すだけの営業ではなく、寄り添う営業の仕方を学ぶことができましたし、今、それを活かせていると思います。

各種イベントでは、参加者と一歩踏み込んだコミュニケーションを取ってファンを増やす

広告代理店で務めた後、ドイツ国際平和村にボランティアで行かれたのですよね。

はい。子どもの頃に憧れを抱き、何かできないかと高校生の時にドイツ平和村にメールをしてみたこともありました。返信メールには、働くにはドイツ語が必須であることや、ボランティアの受け入れ年齢には制限があることが記されていました。何かスキルを付けて行こうと、再び決意して社会人生活を送るなかで、とうとうボランティアの権利を手にしました。
ドイツ国際平和村は、紛争に巻き込まれて怪我をした子ども、貧困で病院に行けない子どもなどをドイツに連れてきて治療・リハビリして国に返すということをしていました。
私は2~6歳の子どもたちの生活のお世話を担当していました。ご飯を食べさせたり、着替えを手伝ったり、一緒に遊んだり、寝かしつけたり。

ドイツ国際平和村でボランティアをしていた時の様子

振り返ってみて、どんなことを学んだと思われますか?

ドイツ国際平和村での経験により、世界が近くなった、という感覚になったと思います。ニュースを見ても、色々なことを具体的に考えられるようになった気がします。
そして、私は「かわいそうな子どもたち、助けてあげるべき子どもたち」と思って行ったものの、彼らには彼らの意思と気持ちがあって、それを尊重しないと独りよがりになる、ということに気が付かされました。自分がどう思うかより、その人がどう思っているか、本当は何を求めているのかを想像ないと、自己満足になってしまうんですね。

帰国後はJICAのスタッフとして働いていたのですよね。

はい、帰国後は、JICAの国際協力推進員として地元の岩手で活動をしていました。
仕事は主に岩手県内でのJICAの広報業務で、青年海外協力隊の説明会や、訪問学習の受け入れ、出前講座、市民向けのイベントを開催していました。国際協力推進員は各県に1人配置となっているので、全てを1人でやらなくてはならないという大変さがありました。でも、その分自由度は高くて、広報のターゲット層も任せてもらえてやりがいを感じていました。私は特に子どもなどの若い世代の人たちへの広報活動に力を入れていました。
ある時、アフリカと盛岡の子どもたちをスカイプでつないでみると、日本の子どもたちの反応は、「楽しそう」「好き」「かっこいい」という“感性”が前に出るんですよね。
ドイツ国際平和村にいた時、怪我や病気による見た目の違いで差別を受けるという現実にショックを受けました。見た目とか、国・言語・文化の「違い」から入るのではなく、「なんか楽しい」というところからスタートして、そのあとに、課題の発見⇒支援につながってもいいんじゃないかと思っていたので、それを実現するためのアプローチができていたと思います。

JICAでの活動は、ドイツ国際平和村での経験の良きアウトプットになったのですね。その後、渡辺さんは知的障がい児入所施設で勤務されました。

ドイツでも思ったことですが、障がいがあることで差別されることが嫌でした。障がい者への偏見とか、「怖い」いう感情とか。私が彼らのためにできることはないかと、入職前からボランティアで施設に行っては入所者と一緒に遊んでいたりしましたが、「自分が間に入って社会の壁をなくせたらな…」という思いから、仕事として挑戦することにしました。
知的障がい児入所施設では、生活支援員として活動していました。入所しているのは子どもから大人まで年齢は幅広く、私は皆の生活のお世話をしていました。食事の支援をしたり、着替えを手伝ったり、入浴を手伝ったり。直接人とかかわるのが楽しかったです。入所者の人たちは障がいにより大きな成長は望めない部分もありますが、小さな成長を発見することがあります。言葉でもコミュニケーションはとれなくても何を感じているか、何を考えてるか分かるようにもなります。そんなこともうれしくて楽しかった。
でも、外にお散歩などで出ると、心無い言葉をかけてくる人は想像以上に多くて、社会と障がい者がフラットな関係になるには、これから先も時間が必要だな…と改めて感じました。

結婚を機に、岩手から東京に引越し、いつかテレビで知ったジャパンハートへ入職となりました。

今まで色々な仕事をしつつも、「国際協力」「福祉」「子ども」というキーワードで働いてきたので、ジャパンハートがその分野に当てはまっているのは、魅力的でした。
実は、海外で活動しているシーンをイメージできても、東京事務局の存在はどこかイメージができていない部分がありました。でも、入ってみて、東京事務局が支援者さん一人ひとりへのきめ細やかな対応が現地の活動につながっているということを実感しました。
自分には病気の子どもの治療はできないけど、寄付で支援をしたい…という「多くの人の思いを形にして現地に送り込む」という流れをマネジメントする人は、活動が活発化するほどに必要だなと思っています。

今の仕事ではどんなことが楽しいですか?

法人会員の更新のご案内の際などに、お会いしたことはなくても電話でお声が聞けたり、応援メッセージをいただけたりすると、とてもうれしいです。支援してくださっている方のお顔を想像したり、どうしてご寄付につながったのだろう…と想像するのも楽しかったりします。
ある会社の社長から、会社が引越しする時にいただくお祝いのお花を、ご寄付に変えて支援につなげることはできないだろうか…というご相談をいただき作ったのが、「心の花束」というシステムでした。これはご相談いただいた時から、運営に至るまですべてかかわったので思い入れがあります。ご相談を形にできたこと、多くの方にそのシステムをご利用いただけたことがとてもうれしかったです。多くの方にご利用いただけたのは何より社長のお人柄が大きいと思いますが、「慣例を誰かのために」という形を作れたことや、システムを使った会社さんに私たちの活動のこと、様々な支援の方法があるということを伝えられたのはよかったと思っています。

普段の業務はデスクワークがメイン

今後仕事でやってみたいことを教えてください。

法人企業様に、CSRのことなどもっともっとお話しに出向きたいと思っています。そのなかで、「会社として何かしたいけど、何ができるかな…」と立ち止まっている人たちに対して、何かしらの形を提示してあげたいです。 あとは、訪問学習の対応や、支援者ツアーのアテンドは楽しい&好きなので、またできるといいな~! と思っています。

ジャパンハートはどんな団体だと思いますか?

「こうするぞ!」「こうしたい!」という明確な思い入れや、よくしたいという熱量を日々強く感じます。それぞれ色々ありますが、基本的にはそれを「止めて」ということは少なくて、個人の意思を尊重してやらせてくれる団体だと思います。

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