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ミャンマー コロナ・クーデターによる医療崩壊の中、医療を絶やさず届けたい

up 2021.10.01

ミャンマー コロナ・クーデターによる医療崩壊の中、医療を絶やさず届けたい

ミャンマーでは、2021年2月1日に発生した国軍によるクーデターと、新型コロナウイルス感染症の感染爆発の影響により、深刻な医療崩壊が起こっています。
現地に駐在するスタッフはこの状況を「地獄絵図になっている」と語ります。
しかし、このような状況だからこそ、医療を絶やさず届けるため、ジャパンハートは活動を継続しています。

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本寄付の受付期間:2021年10月1日~11月15日

ミャンマー医療崩壊の現状

yangon ミャンマーでは、CDM(Civil disobedience movement/市民的不服従)と呼ばれる、市民による抵抗運動が全土で展開されています。その大部分は、公務員が自らの仕事をボイコットするというものです。
 医療現場では、ミャンマーの医療機能の中核たる公立病院において、医療従事者の一斉職務放棄が始まりました。その結果、公立病院は機能不全となり、ミャンマーの医療事情は急速に悪化しました。
 一部の富裕層は、高額な医療費を負担しながら私立病院で医療を継続できますが、多くのミャンマー人たちはそれができません。統計的には明らかになっていませんが、この中で失われた、つまり、然るべき治療を受ければ助かったはずの命は、相当数あったのではないかと思われます。


ミャンマーに駐在する日本人スタッフの話

個人防護服をつけて診療をする医療者

 『医療崩壊が恐るべきリアリティを持ってミャンマーを覆ったのが7月でした。新型コロナの感染爆発により、ミャンマーは地獄絵図となりました。
 検査陽性率が40%を超えるほどの感染状況、糖尿病や高血圧罹患者の多さ、ただでさえ低い医療水準。これらに公立病院の機能不全が加わり、日々の死亡者は数百人にも上りました。
 病院での受け入れがなされず、ベッドの空きを待つべく病院の周辺に救急車が列をなしたり、自宅療養中の家族のために酸素ボンベを確保するのに何時間も並んだり、火葬場に運ばれる遺体のあまりの多さで焼却が追いつかないため、ゴミの焼却場で「火葬」をしたりといったことが常態化していました。

 私は、ヤンゴン市内の事務所兼住居で仕事をしています。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、他のスタッフも安全確保のために在宅勤務としました。感染爆発が起きた7月、しんとした事務所で1人仕事をしていると、これまではあまり聞くことがなかった救急車のサイレンを、1日に5回以上耳にするようになりました。
 また、現地に残る日本人のチャットでは、爆破が起きた場所の情報、営業している銀行の情報などに加え、自分の同僚の家族などが亡くなった話が流れてきます。「知り合いの知り合い」が命を落とした知らせを聞かない日はありませんでした。


葛藤しながらも医療を続ける現地人医療者

真剣に患部を見つめる医療者 その中で、ジャパンハートは医療活動を継続しています。取りうる最大限の予防策を講じながら、「医療の届かないところに医療を届ける」を実践しています。
「こんな時だからこそ、自分たちのできることを一生懸命やろう」
 という、最高顧問 吉岡秀人の檄の下、医療スタッフは日々全力で医療活動に向き合っています。
 医療が止まってしまっている中、そこからこぼれ落ちていく人々の役に立つために、医療の灯を止めないことが求められているように思えます。

 ジャパンハートで5年以上勤務している、20代後半の医師Aさんは「学生時代の友人は命を賭けて抗議活動に打ち込んでいるのに、自分はこのまま医療を続けていていいのでしょうか」と、複雑な心情を吐露しました。
 しかし、その後も吉岡の言葉に背中を押され、真剣に患者に向き合っています。


行き場を失った患者たち、ジャパンハートの活動の意義

個人防護具をつけた医療者と患者である僧

 ミャンマーに駐在するジャパンハートのスタッフが、活動の意義を語りました。
 「私が、7月に普段の活動地であるワッチェ慈善病院を出て、提携病院にて医療活動を行った時のことです。そこには、クーデター以前のおよそ倍近くである400人もの患者が来ていました。
 公立病院が機能不全になり、行き場を失った患者たち。医療者の抗議の意思には理解を示しつつも、医療は受けたいという複雑な心情が現れているような気がしました。
 ミャンマーの中には、「抗議活動を支持するから、医療は受けられなくても構わない」という人もいます。そしてそのような声ほど、SNS上でセンセーショナルに響くことがあります。
 しかしその一方で、診察を望む人たちがいるのもまた事実。そう願う人たちに差し伸べる手になることが、今の活動の意義であると考えています。

 今のミャンマーほど、「医療の届かないところに医療を届ける」ことの意義を問われる状況はないように思えます。海外の医療団体として、政治的な理由や、それに付随する様々なリスクによって活動が制限されうる可能性は常にありますが、その中でも、ジャパンハートのミッションをひたすらに追求することが、今のミャンマーに資することだと考えています。


活動継続に必要な費用

厳しい状況下にある、ミャンマーでの医療活動を継続するには、以下のような費用が必要となっています。

約65万円/月
・医薬品、消耗品などの医療費:約25万円/月
・医療活動の継続に必要な現地人スタッフの給与:約25万円/月
・ミャンマーでの活動に必要な間接費(事務所家賃など):約15万円/月

コロナ・クーデターによる医療崩壊の中であるからこそ、治療を受けたい患者さんへ医療を届け続けることができるように、皆様からのお力添えをお願いいたします。

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