活動レポート

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【令和6年能登半島地震】『行動を起こした者だけが世の中を変えられる』

up 2024.01.26

2024年1月5日に能登町にある松波中学校で活動していました看護師です。

避難者のほとんどは高齢者でした。避難所である体育館に身を寄せ合い生活をする避難者の方々。また、ご自身も被災されている中、避難所運営に携わられているスタッフの方々、そして校長先生。

私が活動地へ入った時は、医療ニーズについて把握を進めている状況で、介護が必要な方も多く、慣れない体育館での生活で転倒される方や、お手洗いの水も流せず不衛生な環境となり、飲水制限をしてしまい脱水となる方が多く見られました。

医療ニーズの把握と並行し、お手洗いの衛生状態の改善や、医療ニーズの高い方の観察ができるよう、また転倒を減らせるようにと区画整備を提案しました。

避難者の方々も避難所運営スタッフの方々にも徐々に疲労が伺える状態でしたが、区画整備は、医療ニーズの観点からも、転倒予防や生活のしやすさといった観点からも必要と考え、ジャパンハートより避難所へ提案させていただきました。

これまで経験のない避難生活を強いられ不安やストレスを抱える避難者や運営スタッフの方々。まずは、ここでともに過ごす避難者や運営スタッフの方々の声に耳を傾け、医療ニーズの把握のみでなく、対話をすることにも意識を向けていました。結果として、対話に重きをおいたことで、避難者のご家族の状況や生活背景なども聴くことができ、今後の長期的な支援において必要な情報を得ることにもつながりました。

このように関係性を構築しながら、区画整備の準備を進め、当日避難所にいる皆様にご協力を依頼し、また避難者さんの希望も聴取し、全員で区画整備を終えました。終えた時には避難者の方々もスタッフも、皆様から『やってよかった』と言っていただくことができました。

自らが行動し、よい結果を得られましたが、こういった活動の時に、ジャパンハート創設者である吉岡秀人医師の『行動を起こした者だけが世の中を変えられる』という言葉を思い出します。1人の考え、行動のみでは変えていくことは困難ですが、ともに過ごす方々と対話をし、時間を共有し、そこに私にできることをさせていただくことで、少しずつ物事が変わっていくという経験をさせていただきました。

学びの場である学校が機能を失ったり、住み慣れた故郷を離れる決断を強いられたり、今後も場所や形が変わっても支援が必要な状況が続きます。できることを最大限に、これからも携わっていけたらと思っています。

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ジャパンハートの国際緊急救援iER(International Emergency Relief)では、国内外で発生した大規模災害に対応し、緊急医療支援を実施しています。
■2011年3月~2014年3月 東日本大震災緊急支援
■2016年4月 熊本地震緊急救援
■2020年4月~2022年9月 新型コロナウイルス感染症緊急救援
■2021年8月 令和3年8月豪雨災害緊急支援
■2022年9月 台風14、15号緊急支援台風
■2023年7月 豪雨で被害甚大な福岡県久留米市へ医療チームを派遣し、人的・物的支援実施

今後も現場の支援ニーズを見極めながら、救援活動を継続的に実施していく予定です。
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