活動レポート

← 活動レポート:トップへもどる

「夢を描き・育てる」子どもたちとスタッフの物語③ ~Dream Trainの現場から~

up 2023.02.02

いつも活動へのご支援をいただきありがとうございます。インターンの永田です。乾季のミャンマーでは毎日カラッとした暑さが続いています。
インタビューの第三弾をお送りします。今回は20歳のアエ君にインタビューを行いました。

支援企業様主催のBBQを楽しむアエ君(写真右端)

自己紹介をお願いします。

20歳のアエです。Dream Trainに来て12年になります。趣味はサッカーです。
今は大学入学の準備をしながら、Dream Trainの授業に出たり、日本語能力検定試験に向けて日本語の勉強をしたりしています。

故郷や家族のことについて教えてください。

シャン州東部の出身で7人家族です。妹と弟がいますが、家族や友達と一緒に来たわけではなく一人でDream Trainに来ました。
当時の故郷の村の教育環境は中学校までしかなく、高校以降の教育を受けるためには家を離れる必要がありました。
Dream Trainに親戚が通っていたこともあり、その存在を知っていたので自分から行きたいと思ってここに来ることを決めました。

Dream Trainに来てからの生活について教えてください。

ヤンゴンに来て最初に感じたことは、故郷のシャン州に比べて気温が暑い、ということでした。
食べ物や建物も違いがありましたが、それらに関しては次第に慣れていきました。もちろんここに来た当初は8歳だったので、寂しくて泣いたこともありましたが、Dream Trainで新しくできた友達と一緒に学び、過ごしていく中で、ここでの生活を楽しく感じられるようになりました。

最近では、ラグビーの授業が毎回とても楽しみです。週2回、オンラインで日本人の講師からラグビーを習っています。
土曜日には、フランスやイギリスのインターナショナルスクールで様々な国籍の子どもたちと一緒にタッチラグビーの試合もしています。
スポーツを通じた交流の楽しさを感じますし、たまに英語で子どもたちと話したりもします。

土曜日のタッチラグビー練習会にて(写真右)

Dream Trainでの生活で特に印象に残っている思い出を教えてください。

Dream Trainでの12年間の生活の中では大変だったことも嬉しかった思い出もいろいろありますが、その中で特に印象に残っているものといえば、サッカーの大会で賞をもらったことと、高校卒業試験(大学入学試験)に合格したことです。
サッカーは昔から好きで今もよく遊んでいますが、中学生の頃に学校で行われたサッカーの大会で賞をもらい、とても嬉しかったことを覚えています。
高校卒業試験に関しては、今までの自分の努力や過ごしてきた時間が報われた気がして、合格がわかった時は達成感と嬉しさがこみ上げてきました。
学校の勉強は好きでしたが、Dream Trainの友達と一緒に試験に向けて勉強し得ることのできた合格は特別なもので、自信もつきました。

高校卒業試験の結果発表後の遠足にて(前列中央)

里親さんとの思い出について教えてください。

日本から支援をしてくれている里親さんとは2回会ったことがあります。1度目は里親さんがミャンマーに来てくれた時で、2度目は僕が日本に行ったときです。
里親さんは僕のことを本当の息子のように思ってくれていて、僕自身も里親さんのことを本当の親のように感じます。
直接会うことができたのはこの2回だけですが、手紙のやり取りもしていて、8月には勉強している日本語を使って、里親さんに日本語で手紙を書きました。

*里親制度
毎月5,000円から、Dream Train の子ども(里子)の生活費、教育費、職業訓練費等を継続的に支援いただく制度です。
お申込みいただくと、里親様ごとに1名の子ども(里子)をご紹介し、里子が経済的に自立しDream Trainを卒業するまで1対1で支援をいただきます。
2022年度の里親様の募集は終了しておりますが、年度途中の追加募集や、2023年度の募集まで待機いただくことが可能です。
里親制度の詳細やお申込みはこちらをご覧ください。
https://www.japanheart.org/donate/foster-parent/myanmar/

夢や目標を教えてください。

将来仕事をする上で必要となることを考えて、大学では英語を学ぶことを考えていますが、具体的な職業はまだ決められていません。
ただ、日本で働いてみたいという気持ちがあるので引き続き日本語の勉強も頑張りたいと思います。
また、もともと運動が好きだったこともあって、今授業で習っているラグビーにも興味があり、ラグビーに関係する仕事も選択肢として考えています。
遠い将来になるかもしれませんが、自分の力で他の人に助けを与えられるようになったら、故郷の村の子どもたちのために学校の整備などの支援ができたら嬉しいとも思っています。

最後にDream Trainに来る前の自分に向けて言葉をかけるとしたらどのような言葉をかけますか。

「心配なこともあるかもしれないけど、勉強も生活も楽しいと感じられるようになるから、行っておいで。そして学校の勉強を頑張って。」と伝えたいです。

8歳という年齢で家族と離れ、そこからDream Trainで12年間、努力をし続けたアエ君の頑張りが感じられ、私自身心を揺さぶられたインタビューでした。
10年生試験合格後も更なる前進をし続けるアエ君の成長をこれからも応援していきたいと思います。

子どもたちの日々の様子をアップしています。ぜひご覧ください!

Dream Trainインスタグラム
https://www.instagram.com/dreamtrain_yangon/?hl=ja

Dream Train You-Tubeチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=PCVE0fBt5Ew&t=9s

▼プロジェクトの詳細はこちらから
Dream Train 子どもたちの夢や未来を育む養育施設

Share /
PAGE TOP