活動レポート

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【カンボジア医療活動】より多くの患者を救うため -原 尚人医師、カンボジアでの初の手術活動-

up 2026.04.06

2026年3月22日から24日までの3日間、ジャパンハート医療センター(以下、JHMC)にて、認定医の原尚人医師による「甲状腺手術ミッション」が実施されました。

ジャパンハート カンボジア 医療 手術活動

本ミッションでは、短期間ながら集中的に手術が行われ、非常に密度の高い3日間となりました。期間中に実施された甲状腺手術は合計9件にのぼり、患者の年齢は最年少9歳から最年長64歳までと幅広く対応しました。中でも、23日午後に行われた手術は約6時間に及ぶ大手術となり、本ミッションの中でも特に印象的な症例の一つとなりました。

手術ミッションとは

ここで、ジャパンハートが実施する「手術ミッション」についてご紹介します。

手術ミッションとは、ジャパンハートが認定または招聘した医師により実施される、短期間の集中手術活動のことを指します。より専門的で高度な医療を提供することで、多くの患者の命を救うとともに、現地医療スタッフへの技術移転や教育の機会としても重要な役割を担っています。これまでにも数多くの患者が、このミッションを通じて治療の機会を得てきました。

今回ミッションを担当した原医師は、内分泌外科を専門とし、現在はラオスを拠点に活動されています。カンボジアでの手術は今回が初めてとなりましたが、現地スタッフと連携しながら手術を行いました。

甲状腺手術の重要性

甲状腺は首に位置し、体内のホルモンを生成する重要な臓器です。ホルモン生成にはヨード(ヨウ素)が必要であり、海藻類に多く含まれます。しかし、ラオスなどの内陸国では、ヨード摂取の機会が限られるため、甲状腺の病気にかかるリスクが高いとされています。
手術は繊細さを要する作業です。声帯の近くを扱うため、少しの手技の差で患者の声や呼吸に影響を与える可能性があります。

また、甲状腺手術は非常に繊細な手技を要します。声帯の近くを扱うため、わずかな手技の差が術後の発声や呼吸機能に影響を及ぼす可能性があります。そのため、高度な技術と慎重な判断が求められる分野です。

こうした中で原医師は、常に「病気を治すこと」にとどまらず、「術後の生活の質(QOL)まで見据えた医療」を重視して手術に臨んでいました。

JHMCで原医師と共に手術を行ったラタナ医師は、次のように語ります。

『彼と3日間共に過ごして印象的だったのは、技術の高さだけでなく、患者一人ひとりの生活の質まで考えて手術に臨む姿勢です。患者にとって最善の結果を目指すだけでなく、その後の生活への影響まで見据えていた点がとても印象的でした。』

ジャパンハート カンボジア 医療 手術活動

原医師の想い

『甲状腺手術は、患者を治すだけでなく、術後の生活の質について考えることが重要です。』

原医師は、甲状腺手術に携わる医師として、繰り返しこう語っていました。

実際に今回手術を受けた患者の中にも、外見の変化や違和感に悩み、日常生活に支障をきたしていた方も多くいらっしゃいました。手術後、少しずつ回復していく中で、元の生活に戻れることへの期待を笑顔で語る姿が印象的でした。

また、東南アジアで医療活動を行うご自身の意義について伺うと、原医師は次のように語ってくださいました。

『ジャパンハートでの手術では、患者さんは純粋に自分たちを信じてくれますし、助けるという行為に対して心から感謝をしてくれます。そうした姿を見ることで、自分が医師を志した理由を改めて思い出すことができます。』

その言葉からは、目の前の患者一人ひとりに真摯に向き合い、技術と心の両面から医療を提供する姿勢が強く伝わってきました。

ジャパンハート カンボジア 医療 手術活動

今後への期待

今回の手術ミッションは、わずか3日間という限られた期間の中で、多くの患者の命と生活の質に直接的な影響を与える貴重な機会となりました。

原医師をはじめとする医療チームの献身的な姿勢から得られた学びは大きく、今後のジャパンハートにおける手術活動や、患者一人ひとりに寄り添った医療のさらなる発展が期待されることでしょう。

患者にとって最適な医療を届けること、そしてその先の生活の質まで見据えることの重要性を改めて実感する、医療の本質と向き合うことができた3日間となりました。

ジャパンハート カンボジア 医療 手術活動
ジャパンハート カンボジア 医療 手術活動

 

長期学生インターン
岡北 萌香

 

▼プロジェクトの詳細はこちらから
https://www.japanheart.org/tag/cambodia/

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