活動レポート

日本

2026.08.13

【災害支援・対策(iER)】第17回災害ボランティア登録研修開催

現在、災害支援・対策セクション(iER)は令和8年熊本地震の被災地にて支援活動を継続しています。今回のレポートでは、今も現地で活躍している災害ボランティアの登録研修の様子をお届けします。


災害支援対策セクション(iER)は、2026年7月11日~12日に「第17回災害ボランティア登録研修」を開催しました。今回の研修には、新規登録者19名を含む計42名が参加しました。

iERでは、災害支援に携わるボランティアを医療職・非医療職を問わず幅広く募集しています。
医療職も医師や看護師をはじめ、リハビリテーション専門職、臨床検査技師、薬剤師など多様な職種が参加しています。
平時の勤務先も救命救急センターや福祉施設、行政機関、他の災害医療チームなどさまざまで、それぞれの専門性を生かしながら、災害直後から復興期まで長期にわたる支援活動を行っています。

研修は講義と演習の二部構成で実施しました。
講義では災害に関連する法令や災害医療の基本原則であるCSCA、避難所運営の基礎知識などについて学びました。
また、能登半島地震やミャンマー地震で活動した医師から、参集から撤退までの流れや現場での課題、事前準備の重要性について実体験を交えた講義が行われ、参加者は支援活動をより具体的にイメージするとともに、災害支援への意識を高めました。

演習では避難所運営シミュレーション(HUG)と避難所支援シミュレーションを実施しました。
HUGでは避難所を運営する行政職員の立場を体験し、被災しながら避難所運営を担う行政職員の苦労や支援者として求められる姿勢について考えました。

【災害支援・対策(iER)】第17回災害ボランティア登録研修開催

避難所支援シミュレーションでは、支援チーム第一陣として避難所へ介入することを想定し、情報収集やニーズの把握、自治体やジャパンハート本部との連携、支援方針の検討までを実践しました。
最後には、チームごとに分析した支援ニーズをもとに「ジャパンハートとして何ができるか」を提案・共有し、限られた情報の中で意思決定を行う難しさやチームワーク、コミュニケーションの重要性について学びました。

 参加者からは、「指揮命令系統について学び、現場活動時にレポートラインを意識することの必要性を理解できた」との意見がありました。

発災時には多くの支援団体が同時に活動するため、避難所住民は複数の支援チームから同様の情報収集を受け、同じ内容を何度も説明しなければならず、心身の負担につながることがあります。
レポートラインを遵守することで、活動地区全体や団体内の情報を一元的に集約し、状況を正確に把握した上で、必要な支援を必要な人へ適切なタイミングで届けることが可能になります。

また、支援の重複や対応漏れを防ぎ、限られた人的・物的資源を効率的に活用することにもつながるため、組織的な災害対応においてレポートラインの重要性を再認識する機会となりました。

さらに、「災害医療=医師・看護師というイメージが強かったが、ロジ(業務調整員)の役割も非常に大きいことを知った」との感想も寄せられました。

ロジは災害支援活動を支える要であり、被災地までの道路状況の調査、物資や人員の調整、活動記録の作成、後続隊への情報共有など、その役割は多岐にわたります。
医療従事者が現場で円滑に活動できるのも、こうしたロジによる後方支援があるからです。

【災害支援・対策(iER)】第17回災害ボランティア登録研修開催

iERでは医療職だけでなく、多様な専門性や経験を持つ活動員がそれぞれの強みを生かし、現場・後方支援の双方で適材適所の役割を担うことで、質の高い災害支援を実現しています。

災害発生時には全国の登録ボランティアが参集し、チームを編成して支援活動を行います。
そのため、登録研修は知識・技術を習得するだけでなく、参加者同士が交流し、信頼関係を築く貴重な機会にもなっています。
平時から顔の見える関係を築いておくことが発災時の円滑な連携とより良い支援につながります。

【災害支援・対策(iER)】第17回災害ボランティア登録研修開催

次回の登録研修は2027年の年明けを予定しており、事前説明会も開催予定です。
災害支援に関心のある皆さまのご参加をお待ちしています。

【緊急支援】熊本地震へのご支援をお願いします

ジャパンハートでは、熊本地震の被災地で医療支援・物資支援を継続しています。
現地へ必要な支援を届け続けるため、皆さまのご支援・ご寄付をお願いいたします。