活動レポート
ミャンマー
2026.08.29
ミョーミョーちゃんが初めてジャパンハートのワッチェ慈善病院を訪れたのは、2024年2月。
まだ1歳の時でした。
生まれつき肛門がなく、本来とは異なる場所に開口している「鎖肛(さこう)」という病気を抱えていました。そのため排便にも大きな困難を抱えていました。
村の助産師から「いつかは手術が必要」と言われていましたが、医療体制の十分でないミャンマーの地方では、幼い子どもが手術を受けられる病院は近くにはありませんでした。
「大きな街まで行けば治療を受けられるかもしれない」
そう思いながらも、治療を受けるために遠くへ向かうことには大きな不安がありました。また大きな街に言っても、手術をしてくれるお医者さんがいるかどうかも分かりません。そして当時は治安上のリスクを抱えながら、小さな赤ちゃんを連れて長距離を移動することは、ご家族にとって大変なことでした。

そんな中、新型コロナウイルス感染症や国内情勢の悪化により一時的に手術活動を休止していたワッチェ病院が、医療活動を再開しているという話を近所の人から聞いたのです。
「これは何としてでも行くしかない」
そう決意したご両親は、ミョーミョーちゃんとお兄ちゃんを連れて、ワッチェ慈善病院を訪れました。
ミョーミョーちゃんの生まれた地域からワッチェまでは約200km。治安の悪い地域を避けながら移動したため、病院にたどり着くまでに約3日を要しました。 病院に到着したお母さんは、目に涙を浮かべながら医療チームにこう伝えました。
「何とかこの子の治療してください。次はいつここまで来られるか分かりません。治療してもらえるまで、私はこの子といつまでも待ちます。」
その強い想いを受け、ミョーミョーちゃんは手術を受けることとなりました。 1か月以上に及ぶ入院期間を経て、鎖肛に対する一段階目の手術を無事に終え、自宅へ戻ることができました。

鎖肛の治療には段階的な手術が必要です。
今回、4歳になったミョーミョーちゃんは、最後の手術を受けるため、再びワッチェ慈善病院を訪れました。 前回はご両親に連れられて病院までやってきたミョーミョーちゃん。
しかし今回は、自分自身の言葉で、「病気をちゃんと治して、学校に行きたい」と話し、手術を受けることを決め、今回はお母さんと叔母さんと3人でやって来ました。
まだ4歳になったばかり。
決して楽ではない治療ですが、ミョーミョーちゃんは泣いて手術を嫌がることもなく、最後まで治療に向き合いました。
手術は無事に終了し、その後の経過も良好です。
大きな手術を乗り越え、少しずつ笑顔が戻ってきたミョーミョーちゃん。
その姿を、ずっとそばで見守ってきたお母さんも嬉しそうに見つめていました。

小さい頃から何度も入院し、治療を受けてきたミョーミョーちゃん。
そんな彼女の夢は、お医者さんになることだと、お母さんが教えてくれました。
「自分と同じように、医療を受けることが難しくて困っている患者さんの希望になれるようなお医者さんになってくれたら嬉しい」
お母さんは、そう話してくれました。
病気を抱えて生まれ、治療を受けるために何度も長い旅をしてきたミョーミョーちゃん。 今は、早く退院して、お父さんとお兄ちゃんの待つ家へ帰る日を楽しみにしています。
「病気を治して、学校に行きたい」
4歳の少女が語ったその願いが、これから始まる新しい毎日につながっていきます。
ジャパンハートは、これからもミョーミョーちゃんのように、必要な医療を受けることが難しい子どもたちに寄り添い、一人ひとりの「これから」を支えていきます。
