活動レポート
カンボジア
2026.10.05
ソフォーンちゃんは、4歳の女の子です。
左の太ももにできた横紋筋肉腫という、体を動かす筋肉のもとになる細胞から発生する小児がんと闘っています。
誰にでも人懐っこく、明るく元気なソフォーンちゃん。病院では、プレイルームや廊下で過ごすことが多く、ほかの子どもたちと一緒に楽しそうに遊んでいる姿が印象的です。

ある日、ソフォーンちゃんは自宅で遊んでいる際に、足をけがしました。
その後、お母さんがソフォーンちゃんの足に小さなしこりができていることに気づき、プノンペンの病院を受診しました。そこでMRI検査を受け、腫瘍の生検のための手術を受けました。
約1か月後、医師から、ソフォーンちゃんががんであることを告げられました。
がんだと知った当初、ご家族はその診断をなかなか受け入れることができませんでした。「自分の子どもががんになるはずがない」と思い、病院での治療ではなく、伝統的な方法による治療を選択しました。
自宅で2か月間、伝統的な治療を続けましたが、ソフォーンちゃんの体調はなかなか良くなりませんでした。 お母さんは、娘の状態に改善が見られないことを心配し、治療を受けるために、ジャパンハートアジア小児医療センターを受診することを決めました。
ジャパンハートを知ったきっかけは、お母さんがFacebookで小児がん治療に関する投稿を見たことでした。
「ここで治療を受ければ、子どもの状態が良くなるのではないかと思いました。」
そうした思いを胸に、ソフォーンちゃんとともにジャパンハートを訪れました。
初めて病院を訪れたときのことについて、お母さんは次のように話してくれました。
「初めて病院に来たとき、病院がとてもきれいだと感じました。スタッフの皆さんもとても親切で、よく気にかけてくれました。おかげで緊張せずに過ごすことができました。また、娘が他の患者さんたちと一緒に遊び、明るく楽しそうに過ごしている姿を見ることができて、うれしかったです。」
病気の治療だけではなく、子どもが子どもらしく過ごせる時間があること。それもまた、お母さんにとって大きな安心につながっています。

ソフォーンちゃんががんだと分かったとき、お母さんはとても大きなショックを受けました。
「できることなら、自分がその病気を代わってあげたいと思いました。娘が生きていられるのか、希望が持てないような気持ちになりました。」
そう語るお母さんの目には、涙が浮かんでいました。
それでも、ジャパンハートで過ごす中で、お母さんには少しずつ心の支えとなるものが増えていきました。
その中でも、何よりの支えとなっているのが、ソフォーンちゃんが楽しそうに過ごしている姿でした。 病院の中でほかの子どもたちと遊び、笑顔を見せる娘の姿を見られることが、お母さんにとって大きな喜びとなっています。
ソフォーンちゃんは、遊ぶことがとても大好きです。
おままごとセットなどを使った遊びを好み、特にお医者さんごっこや、料理のおままごとを楽しむ様子が見られます。
イベントで作った飛行機を飛ばして遊ぶこともあり、遊びの時間には、病気のことを忘れたような無邪気な笑顔を見せてくれます。

スタッフと廊下ですれ違うときには、「ハロー!」と元気に挨拶してくれるソフォーンちゃん。
その明るさや、周囲の人と関わることを楽しむ姿は、病院で過ごす私たちにも温かな気持ちを与えてくれます。
そして、お母さんからジャパンハートへ、こんなメッセージをいただきました。
「病院と、すべての医師の皆さんに感謝しています。子どものために一生懸命働いてくださり、優しく、そしてとてもよくケアしてくださって、本当にありがとうございます。言葉だけでは、この気持ちを表すことができません。感謝してもしきれないです。」

病気と向き合う中でも、遊ぶこと、笑うこと、人と関わることを大切にしているソフォーンちゃん。
これからも大好きな遊びを楽しみ、たくさんの人と出会い、笑顔で過ごせる日々が続いていきますように。
ソフォーンちゃんの一つひとつの笑顔が、これからの未来へとつながっていくことを願っています。
長期学生インターン 小林礼奈