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活動レポート

 

災害は私たちに何を残すのか?~熊本地震から9ヶ月の今~①

2017.01.18

阪神淡路大震災から22年目を迎えた今年、1月17日、私は、熊本にいました。

4月に発生した熊本地震への緊急救援を終えた後、数ヶ月毎に熊本に入り、
支援でお世話になった方々を中心に、
それぞれのフェーズでのみなさんと向き合ってきました。

ジャパンハートは、熊本市南区の医療巡回支援と南阿蘇で福祉避難所を運営する
みなさま側のサポートを行いました。

毎回、ご縁のあったみなさんは、我々の訪問を快くお受け頂き、
色々なお話をして下さいます。
被災後の時間の経過と共に、みなさんが直面する課題に、
初めてながらも勇気を持って取り組み続けた熊本のみなさん。

私が、皆さんとお話しする中で、気がついた事。
それは、精一杯やり続けている皆さん方は、
心なしか、晴れやかな表情をされていること。

もちろん、フェーズが推移するに従って課題も変化する・・。
全てが初めての経験です。

戸惑いながらも、その時のベストを探して
努力し続ける皆さんには、生きるうえで大切な力を感じます。

今回は、被災後の要介護高齢者を守り続けた南阿蘇ケアサービスさんのお話をご紹介します。

この南阿蘇ケアサービスで高齢者介護施設を運営する代表のホーム長荒牧律子さんと副ホーム長の
松尾弥生さん。



被災当初は、避難の必要な要介護高齢者の受け入れの需要が高い事が分かり、
自分たちの施設でやらなくては、と思ったそうです。

職員も被災されている中、中には通いきれなくなって辞められる方も出てきました。
絶対的な人手不足の中、今まで接したことのない高齢者の受け入れをしなくては
なりません。

松尾さんたちは、行政に頼らない形で福祉避難所運営を行えるよう
自分たちで介護職ボランティアのプラットフォームを立ち上げ、
県外からのボランティア受け入れを行いました。

社会的弱者と呼ばれる介護の必要な高齢者の避難生活を支えたい、という
責任感と熱意の中、
大変不安なこともありました。

それは、状態の分からない要介護高齢者の受け入れに伴う、医学的な判断、
施設の感染管理、看護職員の欠員への補填業務・・

もしも私たちがいることで、切り盛りする皆さんの安心が保てるなら、
初めての経験でストレスも多い中、運営される皆さんの応援が出来るなら・・
そこのニーズには我々は対応できる、と思い、
ジャパンハートは支援を決めました。

支援終了後も定期的にお会いしていく中で、
「自分たちも被災しているんだ」という心の中に取り残された
自分自身へのケアが必要なことに気がついた、と松尾さんは仰いました。

そして、今回は、介護に関わる職員のメンタルケア、メンタルヘルスに焦点を当て、
職場のリーダーである立場の方々にお話をさせていただきました。

利用者さんや周りの職員たちと同じように、
自分たちの心を扱うことがとても大切になる・・という事を
みんなと一緒に考える機会にしました。
そして、人は必ず「愛する」という事が出来る生き物であることを信じること、
そのプロセスでは、「孤独感」を回避するアンテナを
仲間で持ち合うこと。

荒牧さん、松尾さんからは、
「職員一人ひとりの中に、生きていく哲学を持つことがとても大切」と
感想を頂きました。

災害は、それまでの「当然の前提」を完全に奪います。
普通に家がある、普通に食べ物が食べられる、普通に愛する家族と挨拶ができる・・・
でも、それは逃れられない現実でもあり、直面していることに対応しなければなりません。

南阿蘇ケアサービスは、被災後の職員と共によりよい介護の提供のために
まずは職員一人ひとりが心身ともに健康に生きることが出来ること、
それを考える時期に差しかかっているのでしょう。

災害は、生き延びることが出来れば、それで終わりではありません。
その先に、長い復興の道のりを歩いて行きます。

私たちは、この出会いを通して、それを一緒に学ばせて頂くと共に、
「何かあったら相談相談しようかな・・」と思い出してくれる
関係性を保って行きたいな、と心から思いました。


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