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活動レポート

 

【島根県隠岐島前病院】~Iターンの人達を取り巻く医療の環境~

2017.08.16

7月はお祭り月でした。ここでのお祭りは2年に1度開催されるようで、今年はちょうどその年でした。
お祭りは地区毎にわかれており、大体2日間開催されます。
その地区の人は、たくさんごちそうを作って、他の地区に住む親せきや知り合いの方を自宅でおもてなしします。
夜にはお神輿が出て、男性達がかつぎ、神楽という音楽と踊りが披露されていました。
1番大きいお祭りでは花火もあり、存分に夏を味わっています。

DSC00790.JPGそんなお祭りも、お祭りで使う船が少なくなったり、たくさんあった出店もほとんど見られなくなったりと島の人口減少の影響を受けているようです。
しかしお神輿をかついでいる人をみていると若い人も多く見かけます。
Iターンの人達が、ここでの伝統を引き継いでいるのです。

DSC00888.JPGこの島に多いIターン、先日お亡くなりになった受け持ち患者さんもIターンの人でした。
がんのターミナルの患者さんでした。
1人で来られていたため、キーパーソンと呼べる人が島内おろか近くに誰もいませんでした。
唯一の親戚が関東におられましたが、心配をかけたくないとのことから連絡はしてほしくないと言っておられました。
しかし、いよいよの時。
お骨の引き取りや残される家の問題もあり、このままではよくないと病院と町役場が力をあわせ、本人を説得し親戚の方に連絡をとり、なんとかいろいろな手続きを終えたすぐのち、患者さんはお亡くなりになられました
 
その患者さんの最期を、どのように過ごしてもらうか、医師、看護、リハ、栄養、とみんなで話し合いました。
共に過ごす家族もおらず、あまり望みも言われず、その患者さんがなにをして過ごしたかったかはわかりませんでした。
「なるべく自然に。」とよく話されていた患者さん。
手術はしないと決めても、本当に何もしないわけにはいかず、点滴、ステロイド、麻薬などを使用し、患者さんが望む医療を提供できたのか、それもわかりません。

島で出来る医療も限られています。
そんななか、「しじみ汁いいね」という言葉から、特別に提供されたしじみ汁。
美味しそうにすすっていたなと思い出しました。(宍道湖のしじみは島根の特産物でもあります)

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自然豊かな島での生活をセカンドライフとして選ばれたり、島での仕事に興味をもち、1人で移住される方も少なくありません。
しかし病気になったときに、頼れるキーパーソンと呼べる人が近くにいないのは心許ないことです。
ましてやここは離島という、海路なり空路なり使わないとすぐには駆けつけることのできない環境にあります。
私自身、いま私が重症な病気になって、ヘリで搬送されるとしたら、誰も付き添ってくれる人がいない!と心配にもなりました。
(人付き合いの濃い島の文化がるので、家族じゃなくても誰かがキーパーソンとなってくれるかもしれませんが)

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Iターンの人達を取り巻く医療の環境も、今後、この島の課題になってくるのかもしれません。

40期 村林 茜

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