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活動レポート

医療活動 

『カンボジアで周産期医療に向き合うむずかしさ』

2018.03.01

スォースダイ(こんにちは)!
カンボジア駐在助産師の菊地南です。
 
 最近、「活動レポートいつも見てるよ!」と声をかけて頂くことが度々あり、恥ずかしくも嬉しい気持ちです。このレポートを読んでくださっている皆さんに感謝感謝です。この場をお借りして、、いつもありがとうございます。
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1.pngここで周産期を始めてもうすぐ丸2年になりますが、今日もまた、おおきなお腹のお母さんが「今まで一度もエコーはしたことがないです。」と言ってやってきます。隣の現地の分娩室では今日もまた、胸が痛くなるような現地助産師のお産介助でお母さんが赤ちゃんを産んでいます。
 
 「4日前に交通事故にあった。赤ちゃんが動いていないと思う。」と言って、顔や手に擦り傷だらけ、そして大きなお腹で妊婦検診室に入ってきたお母さんがいました。その妊婦さんは、開院して2ヶ月ほど経った頃にAAMCで赤ちゃんを産んだ人でした。その時はいわゆる「飛び込み分娩」で、妊婦健診も受けていない・予定日も分からない状態で、陣痛が来て初めて病院に来たような人でした。来たとき既に子宮口はほぼ全開。以前の自分の記録を見ると、深夜3時に来てすぐ産まれています。感染症もあり。もうどこから突っ込みを入れたらいいのか分からない状態だったようです。。
そして今回、約1年半ぶりに再会したわけですが、またしても「妊婦健診もエコーも一度も受けていない。妊娠していないと思った。」と話します。もう子どもを5人も産んでいて、しかももう誰が見ても妊婦と分かるお腹でそんなことはないだろうと、呆れてしまいます。なぜ妊婦健診を受けなかったのか聞くと、「子どもは欲しくなかったからお腹の赤ちゃんのことは気にしなかった。」と返答がありました。
 虚しさと悲しさでいっぱいな気持ちでエコーのために服をめくると、お腹には大きな青あざと擦り傷がありました。こんなにお腹を強く打撲したのに、どうしてもっと早くきてくれなかったのか・・・と更に気持ちが沈みました。
 あの時、お産後のお母さんに、「今回の妊娠には間に合わなかったけど、せめて次に妊娠するときは必ず妊婦健診を受けてね!」と話し、退院指導をしたわたしたちの思いが届かなかった、と悔しくなります。
 
 ここでやっていることが無駄だとは思いません。周産期に関わる医療者ですら正しい知識を持っている人が少ないカンボジアで、妊婦健診や母親学級のないこの地域で、すんなりいくわけがない。
 頭ではわかっていても、時々とてもやるせない気持ちで胸がいっぱいになります。どうやってこの気持ちを消化したらいいのか悩まされます。
 
  そして今日も、また同じ話を何度も何度も妊婦さんや産後のお母さんたちに話し続け、ひとりひとりのお母さんと赤ちゃんに向き合っています。 

写真② (1).jpg(↑先月の母親学級に参加してくれたお母さんたちと一緒に。たくさんの人が来てくれました!)
 
カンボジア駐在助産師 Minami Kikuchi

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