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医療活動 

『周産期からみる、カンボジアと日本の違い』

2017.09.01

スォースダイ!(こんにちは)
JapanHeart カンボジア駐在助産師の菊地南です。
 
先日乗り合いバスに乗っていたら、隣の席でお母さんのおっぱいを飲んでいたはずの小さな男の子に、気づけばおっぱいを揉まれ、「マンマン(おっぱい)。」と授乳を要求されました。(笑)

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夏休みシーズンの先月は、高校生や大学生などのツアーがありました。
中には、助産師を目指している子もいるようでした。キラキラした目で赤ちゃんを抱っこして、キラキラした目で自分の夢を語ってくれた姿は、とっても眩しかったです。ツアー終了時に、将来の夢が『助産師』に変わった子もいたようです。赤ちゃんって、人の心を動かす不思議なパワーがあります。

さ1菊地.jpgカンボジアでは、10代の妊婦さんもたくさんいます。
恋愛結婚も増えてきているようですが、田舎ではまだまだ親同士が決める結婚も多いそうです。妊婦健診室にも、17、18歳の女性というよりまだ「女の子」といった雰囲気の若い妊婦さんがよく来ます。
高校生たちが妊婦健診の見学に来てくれていた時、ちょうど18歳の妊婦さんを診察中でした。『年頃の同じこの妊婦さんと日本の高校生たちはお互いに何を思うのかな』、と思いながら妊婦健診をしていました。
 

カンボジアでは、多くの妊婦さんがエコーを当てた瞬間に「男の子?女の子?」と聞いてきます。性別を告げると、苦笑いする人・あからさまに落ち込む人・喜びすぎてキャーキャー言う人…リアクションがわかりやすくて笑ってしまいます。
「男の子」と言われてがっかりする人と「女の子」と言われて喜ぶ人が多く、なぜなんだろうと思いスタッフに聞いてみたら、また面白い文化の違いを見つけました。
カンボジアでは、結婚すると男性が家を出て女性の実家に住み、妻の家族と共に暮らし妻の家族を養うのが一般的だそうです。なので、「女の子はずっと家にいてくれて面倒みてくれるけど、男の子は出て行っちゃうから。」というお母さんはよくいます。ちなみにカンボジアでは結婚しても苗字は変わらないそうで、子どもの苗字はお父さんと同じになるとか。「結婚」というと「お嫁に行く」というイメージがまだ残る日本で生まれ育ったわたしとしては、面白い違いだなと思いました。

さ2菊地.jpg冒頭で話したように、カンボジアのお母さんたちはいつでもどこでも授乳します。それをジロジロ変な目で見たりする人をわたしは一度も見たことがありません。
外来の診察を待っているベンチ、病院のエントランス、バスの中…。色々な場所で赤ちゃんがお母さんのおっぱいを飲んでいる光景を見かけます。
時々、公共の場で授乳をすることに関する議論がテレビやネット上であがることがありますが、カンボジアはそんな議論とは無縁のように感じられます。
赤ちゃんはどこでもお母さんのおっぱいをもらうことができます。お母さんは、授乳をしてあげたいけど周囲の目を気にして躊躇してしまう、という心配はいりません。子どもが泣いていたら、周りの子どもや大人たちがあやしてあげます。全然知らない人の子どもでも、危ないことをしていたらおばちゃんが叱っている場面も見ます。
外で授乳はもちろん、泣いている知らない子どもを抱っこしてあやしたり、危険だからと注意することも、日本ではほとんど見かけなくなってしまった光景かもしれません。
 
 
平均年齢23歳。道を歩けば赤ちゃんか妊婦さんに必ず出会うほど、妊娠・出産・育児が当たり前の国。
出産後自宅に帰ったら、食事は誰かが作ってくれるし、赤ちゃんが泣いたらあやしてくれる人がたくさんいて、赤ちゃんのオムツも誰かが替えてくれます。日本のお母さんたちは、育児や家事をひとりでこなす人も多いことを話すと、「日本のお母さんって大変だね。」とカンボジア人の助産師はびっくりしていました。

菊地さ3.jpgこんなにたくさんの妊婦さんがいて、たくさんの赤ちゃんが産まれているカンボジアだからこそ、助産師が正しい知識を技術を身に付け、お母さんと赤ちゃんの健康をサポートする存在として確立していきたい、と思います。

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                                      カンボジア駐在助産師 Minami Kikuch

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