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活動レポート

医療活動 

『母親学級のおはなし①』

2017.07.06

スォースダイ!(こんにちは!)
 
カンボジア駐在助産師の菊地南です。
日本ももう夏でしょうか。カンボジアは相変わらず毎日暑い日が続いています。
 
現在、AAMCで一緒に活動している助産師は、クメール人助産師が3名、日本人助産師は私を含め2名です。
去年JapanHeartの国際看護長期研修を終え、現在はアドバンスドナースとしてカンボジアで一緒に活動している沼口助産師は、共に周産期事業を支えてくれている私の心強いパートナーです。
性格が似ていると出会う前から人伝に聞いてはいましたが、実際に一緒に寝食を共にしながら活動していると、わたしたちは感性がすごく似ていると感じます。看護師経験を経て助産師になった彼女はわたしにない知識や視点をもっていながら、決して驕らず、いつも謙遜にわたしを支えてくれています。そういうところは、わたしにない素敵な部分で、とても尊敬しています。
色々な困難や喜びを分かち合い、様々な修羅場を一緒に乗り越えたわたしたちには、お互いに尊敬し信頼し合い労わり合う関係が自然に築けていると思います。恥ずかしい部分も隠し通せないこの環境で、お互いのいい部分もダメな部分も自然に見えてきます。

1菊.jpgこれは、一緒に活動している産科医の石田医師にも言えることです。
「キクチさんがいたから、この赤ちゃんとお母さんが救えたと思った瞬間、俺は何度もあるよ。」と真剣な顔で伝えてくれ、産科医のパートナーとして助産師の存在を心から認め尊敬してくれています。

先日、吉岡先生が出演した『情熱大陸』をみんなで鑑賞したのですが、
代表の吉岡先生がこの活動を続ける理由として、「自分の存在価値を認識できる場所がここだから。」と仰っていました。
その言葉に、心底共感しました。そして、わたしの存在価値を認めてくれる仲間と一緒に
活動できるのは、本当にありがたいことです。
と、ノロケ話はこのくらいにして…(笑)

菊地2.jpg妊婦健診では、口コミが広がっているようで徐々に受診人数も増えてきています。噂を聞きつけ日本人に診てもらうために、わざわざタイの国境近くから訪れてくれた妊婦さんもいました。
そんな中で私たちが思うのは、カンボジア人女性の妊娠や出産に関する知識のなさです。医療者の中でも正しい知識を持つ人が少ない中、それらを得ることは非常に難しい環境にいることに気づかされます。学校での性教育などはまだまだ行われておらず、学校に行っていない人もこの地域には多くいます。30代の若いお母さんでも、文字も読めず、自分の名前すら書けない人も珍しくないのです。
 
日本での妊婦健診で助産師が行うことは、医師が行う診察の介助のほか、妊婦さんや褥婦さんに対する保健指導が主な業務になります。今、私たちがここで行っている妊婦健診の殆どは日本では医師が行っているものです。しかし、わたしたちは助産師として、全ての女性や赤ちゃんに寄り添う存在として、保健指導の大切さを知っており、日本での助産師経験の中でそのことを大勢のお母さんや赤ちゃんたちから学んできました。
カンボジアの女性たち、お母さんたちに自分自身の体のことや赤ちゃんのことについて知ってもらいたい。そんな思いが強くありました。

菊3.jpg医療に対する不信感もあるせいか、同じ病院で定期的に健診を受けるのではなく、単発でいくつかの病院に検査をしてもらいに行っている妊婦さんが大勢います。これは一般の患者さんにも多くみられることです。しかも、その結果を本人が理解していない・または医師から十分な説明がなされていないことが殆どです。その場で1回きりの診察では分からないこともたくさんありますし、こちらとしても経過が全くわかりません。折角お金を払ってこれまでに検査や診察をしてもらっていても、それでは何の意味もありません。医療者に勧められるがまま採血をしたものの、その結果を知らない。エコーで前置胎盤と言われたけれど、その後の分娩については何も言われていない。正しい知識もなく、医療に対して信頼も持てないまま、難民のようにいろんな病院を渡り歩き、その度に診察代や検査代をただ払ってしまうのです。
 
そんな背景があるカンボジアで、わたしたち日本人助産師が考えたのは、『母親学級』でした。首都プノンペンですら妊婦健診が普及していない中、カンボジアで妊婦さんたちへ母親学級を開催するのは、もしかしたら私たちが初めてかもしれません。(笑)
時間を見つけては意見を出し合い、母親学級の準備を整えているところです。
実際にどうなったかは、また次回のレポートでご報告したいと思います。
妊婦さんが集まるかなー、みんなの反応はどうかなー。ドキドキです!

菊4 (2).jpg
カンボジア駐在助産師 Minami Kikuchi




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