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活動レポート

医療活動 

『AAMC周辺に住む人々の生活と医療』

2017.10.10

スォースダイ!
カンボジア駐在助産師の菊地南です。
 
先日、久しぶりに日本に一時帰国してきました。1週間ほどで、なんだかあっという間に過ぎてしまいました。
JapanHeart で活動し始め半年毎に国内外を転々としてきたわたしにとって、20代後半で最も長く住んでいる場所がカンボジアになった今、日本にいる時間の方が非日常のような感覚になってしまいます。
新鮮な野菜が食べられること、あったかくてできたての美味しいごはんが食べられること、次の人を気にせず湯船に浸かってゆっくりお風呂に入れること、時間通りにくる公共交通機関があって時間を決めて行動できること…ひとつひとつが身に沁みます。いつも電気が使えるのも、きれいな水が使えるのも、水圧のいいシャワーを浴びられるのも、ふわふわの真っ白なタオルで顔を拭けることも、ふかふかのお布団で眠れることも、全部当たり前じゃないんです。「はー、幸せー。」といちいち感動していました。
日本から離れて暮らしたからこそ、改めて気づける日本の素晴らしさがありますね。
 
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 わたしたちの病院の近くには、「ウドン山」と呼ばれるちょっとした観光地があります。山の上にお寺があり、上り下りは少々辛いですが、お寺から見渡す景色はとっても綺麗です。土日になると山の麓の市場も一層賑わいます。
市場で好きなおかずとご飯を買い、ハンモックが沢山ぶら下げられている休憩所でごはんを食べることもできます。

写真❶.jpgさて食べよう、とおかずを広げると、ひっきりなしに人や動物がやってきてちっともゆっくり食べられません。
ごはんやお金をねだる子どもたち、お土産や果物やおかずを歩き売りする人たち、物乞いの人たち。。その中には妊婦健診で診察した妊婦さんもいたりして、沢山のおかずを載せた大きなお皿を持って歩き回って売っているのを見ながら、転ばないかハラハラしてしまいます。
カンボジアに来たばかりの頃は、こういう光景にどうしていいのか分からず戸惑いました。子どもたちにジッと見つめられながらごはんを食べるのは居心地がかなり悪く、おかずを分けてあげたり売り物を少し買ったりするのですが、そうするとどこからともなく次から次へと人が寄ってきて、気づけば人だかり。もうこうなったら、ゆっくり食事なんてできたもんじゃありません。気づけば買ってきた食事の半分くらいはあげっちゃったんじゃないか、と思うほどです。飲み終わった缶やコップに入っていたストローまでも持っていかれ、食べ残った骨もずっと足元で待っている犬や猫が食べてしまい、食事を終える頃にはほとんど何も残りません。
 
この地域ではまだまだ貧しく生活が苦しい人たちがたくさん居るんだということを改めて感じます。「お母さんと赤ちゃんのために妊娠中に一度はこの採血をしてください」と説明しても、お金のかかる検査に積極的な人は少なく、大抵はぐらかされたり断られたりします。まだ生まれていない赤ちゃんと自分の健康のための検査代より、家で待っている小さな子どもたちを食べさせるお金の方が大事、という考えも否定はできない、と思うのです。
もっと早く診せに来てくれてたら、こんなに悪くならずに済んだのに…と思う患者さんも大勢来ますが、限界まで我慢してしまう環境にあることは容易に想像できます。「今すぐプノンペンの大きい病院へ行ってください」と説明しても、救急車代すら支払えない家族も多くいます。どうしても救急車代が払えずなんとか用意した移動手段が荷台を付けたバイクで、やむを得ず点滴をしたままバイクの荷台に患者さんを寝かせて送り出したこともあります。
そうやってなんとかプノンペンへたどり着いても、支払い能力がないと判断されれば門前払いで治療を始めてもらえない場合もあり、また戻ってきてしまう患者さんもいます。
こういう患者さんを送り出すときは、医師も看護師もみな本当にやるせない気持ちになります。
恵まれた環境で生まれ育ったわたしたちには理解しがたいことも此処ではたくさん起こります。そういうストレスや葛藤も、ここにいないと味わうことのない感情だろうと思います。日本にいたら考えたこともなかったようなことにわたしたちは日々驚き、悩み、悲しみ、喜び、迷っています。
写真❸.jpg全ての人が安全な医療を受けられる世界が1日でも早く来たらいいのに、と願うばかりです。

写真❹.jpg↑先日1か月健診にきた赤ちゃん。なんと、もう耳にはピアスがあけられていました!
なぜか髪を剃られ、耳にはピアス、首にはネックレス、腕にはブレスレッドを付けているのに…おむつ一丁。こわもてのオジサンみたいな姿になっていますが、女子です。(笑)
 
 
                                         カンボジア駐在助産師 Minami Kikuchi



































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